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3行アメリカ Kitchen

所変われば食変わる。台所から覗いた新しい世界!



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食べれぬランチ 3.26.2004

アメリカ人は「ポットラック」パーティーが好きだ。これは、参加者が一品づつ食べ物を持ってきて集うもの。主催者も食べ物全てを用意する必要が無く、手軽な集いの方法として非常にポピュラーだ。集まる食事が美味しいかまずいか、バランスがいいかデザートばかりが集まるかも運(Luck ラック)次第。さて先日、インド人と中国人とスロバキア人と日本人(ま)が、ポットラック・ランチをすることにした。並んだ食事を見てみると…。

インド人は「カレー」を持参→中国人とスロバキア人は辛すぎて食べれず。
中国人は「牛肉の煮込み」と「豚肉餃子」を持参→インド人は肉を食べれず。スロバキア人は肉が嫌い。
スロバキア人は「チョコレート・プディング」を持参。→インド人はチョコレートが嫌い。
日本人は「ハーブ・サラダ」を持参→インド人と中国人は、生野菜を食べる習慣が無いので食べれず。

ことごとくお互いの食生活に合わない一品を用意したことなる。笑ってしまった。しかし、例外もある。インド人のココナッツのお菓子、中国人の餅菓子、日本人のアンパンは誰もがパクパクと食べた。甘いものの人気は世界共通なのだ。こんなランチでも話は尽きず、楽しいひとときを過ごしたのは言うまでもない。(ま)


レイジー・スーザンの謎 3.18.2004

お洒落に関心のある20代・30代の日本人女性にはお馴染みの「LAZY SUSAN レイジー・スーザン」。働く女性をターゲットにした、お洒落な小物を扱うブランドだ。アメリカでも「レイジー・スーザン」の名前を聞くことはある。主に料理番組で。そう、意味するものが全く違うのだ。それは何と、中華料理でおなじみの、テーブルの中心にあるくるくる回る円卓。これがアメリカで言うところの「レイジー・スーザン」(綴り同じ)だ。日本で「レイジー・スーザン」という名前を聞いていた頃は、デザイナーの名前か何かと思っていた。しかし、ここでは「レイジー(怠け者の)・スーザンでも楽に料理が取れるから、命名されたんじゃない?」(byアメリカ人)か言う程度の認識。日本に帰ってお洒落な小物を見ても、くるくる回る円卓を思い出しそうだ。(ま)


千円アスパラガス 3.7.2004

週末、いつものように近所のスーパーで1週間分の食料の買い出しをした。家に帰ってレシートを見ると、
「ホワイトアスパラガス $9.80(約千円)お買い上げ」とある。……そんなものを買った記憶は無い。

アメリカのスーパーの野菜は、面白いことに量り売りだ。単位はポンドで、表示はポンド(450g)当たりの値段。つまり、$0.49/ポンドと値段表示のあるキャベツを1個選ぶと、レジで重量が計られ、2.78ポンド(=約1250g)×$0.49=$1.36となる。ジャガイモ1個から買えるのは便利だが、店員がバーコードを手入力&計量するため、単価の違う商品で計算されたり、計量結果が怪しかったりすることがたまにある。(ま)は一度、5Kgのバナナを買ったことになっていた。(多分、隣の牛乳も一緒に計量器に載っていたのだろう。)
話を肝心のホワイトアスパラガスに戻す。慌てて、買った商品とレシートの照合を開始する。その結果、「白菜」が、アスパラとして計量されていたことが判明。$3.99の単価で、2.5ポンド(約1125g)の白菜を買ったことになったら、$10になるのも無理はない。早速スーパーに戻り、責任者であるマツダさん(勝手に命名。知人に似た、細身の美人)に事情を話して、差額の$7を返金してもらった。
経験上、この手の間違いは非常に起こり易いと言えよう。そもそも、店員がマイナーな野菜の商品名を知らないのだ。白菜を手にしたレジの係員からは「これ、キャベツ?」と聞かれ (「(英語名)ナッパ・キャベッジだよ。」と答えたにも関わらず、この始末)、マツダさんも「これは、、、エンダイブかしら?」と全く違う野菜の名前をつぶやいていた。この手のミスを防ぐ方法は唯一つ、レシートをチェックすること。 TIME誌によると「10品に1つは表示価格と購入値段が違う」店すらあるそうなので、避けては通れない習慣なのだ。(ま)


ゴミ箱の定位置 2.4.2004

キッチンのゴミ箱、どこに設置していますか? 基本的には、手に届きやすく便利な場所、外観も、気を使ってせいぜい蓋付きのお洒落なものを選ぶくらいだろう。ところが、いままでにお邪魔したアメリカの多くのキッチンでは、ちょっと違う。インテリア雑誌に出てくるような家ならともかく、ごく普通の家でも、ゴミ箱を流しの下にある扉つきの戸棚の中に隠して、人目に触れないようにしているのだ。そして、ゴミが出たときには一回づつ扉を開け、蓋つきゴミ箱の場合はその蓋を開け、そしてゴミを捨て、蓋を閉じ、扉を閉めているのだ。(ま)の目には、それがとても奇妙に映る。まず、ゴミひとつ捨てるのに、手間がかかりすぎる。つぎに、スペースがもったいない。さすがにゴミ箱と一緒に鍋などを保管する気にはなれないらしく、流しの下の広大なスペースには、ゴミ箱以外に物はなく、ガランとしている。日本人だったら、「無駄なし収納」とか言って、これでもかとものを詰めそうだ。もちろん、日本と違って生ゴミが出ずに(流しについたディスポーザーで粉砕処理)、臭いがこもらないから出来る技ではあろうが、そこまでして隠したいほど、ゴミ箱は忌み嫌われるものなのだろうか。(ま)


上から覗く、料理本 2.5.2004

(ま)は英語の料理の本を見るのが大好きだ。本屋や図書館で、よく眺めている。種類も日本より豊富だし、基本的な単語さえ覚えれば、わりと簡単に読める。しかし、買うとなれば別である。まず、ちゃんとした料理の本は単価が高い。平気で30-50ドルしたりする。一方、載っているレシピの数も半端ではない。一冊に、200種類位が平気で載っているのだ。買って手元におくとなると、選択も慎重にならざるをえない。最初はよく分からずにバーゲン本などに手を出したりもしたが、大体「帯に短し襷に長し」で、味が今ひとつ決まらない。中には、300種類のレシピが載っていて、どれも使えないものばかり、というヒドイのもあった。一方、高い本はひとりのシェフが数年かけて創作している場合も多く、味にもオリジナリティーがある。あとは、味が自分の口に合うかどうかだ。これが難しい。世間の評判も良く、写真などが美味しそうでも、食べるとイマイチというのは結構ある。よって、レシピのいくつかを自分で作ってみて(発売当初は、シェフがテレビ出演していくつかレシピを紹介する場合が多い。すこし時間が経つと図書館で読める。)、これはOKと思ったら、やっと購入を検討するのである。もちろん、どんなジャンルの料理を学びたいか、というのをハッキリさせるのも大事だ。世界各国の料理(今の流行りはスウェーデン料理)から、素材別(玉ねぎだけ、など)、特定の料理(ハンバーガー100種類、など)を紹介する本まで、何でも揃っている。そうそう、(ま)の場合、もうひとつ大事なポイントがある。「全ての料理の写真付きであること。」 日本と違って、アメリカには「文字だけの料理本」がおそろしく多い。当り前だが、文字だけでは料理のイメージが湧きにくい。特に食べ慣れない料理の場合はなおさらだ。よって本屋では、まず本を上から覗いて写真付きの本(紙質が違う)を探すことからスタートする。本屋の料理コーナーで、本を上から眺めている怪しい人物がいたら、それは(ま)です。(ま)


サタデー・ランチアウト裏話 1.22.2004

おかげさまで、意外なことに(?)トライアングル在住の読者に好評な「サタデーランチアウト」コーナー。トライしたレストランの数もそろそろ30件になります。
さて、どうやってレストランを新規開拓しているのか? 一番頼っているのは、意外ですが、ダーラム商工会議所が毎年出版している「オフィシャル・ビジターガイド」(無料)です。これにはジャンルごとにダーラム地区のレストラン一覧が載っています。よけいな宣伝やコメントが載っていない分、自分の勘と当日の気分でチョイスが出来ます。それから、口コミも参考にしますが、その人と自分の味覚が合うかは別問題。その人の出身地によって、本場の味が楽しめることがあります。(例:イラン人が薦める中東料理、など。) 最近はインターネットのランキング(10Best, City Seaech など)も見ますが、コメントしているのは主にアメリカ人なので、アメリカ系料理についてのコメントは参考になりますが、アジア系料理のコメントについては信用に欠ける、というのが経験上の感想。辛口コメントは読んでいるだけで面白いです。
読者の方の「店名のつづりが分からず、まさかと思ったけどカタカナで入力したら、このHPにたどり着いた。」という話もあります。場所がモールの名前だけで分からない場合は、地図帳の後ろにある"Place Names"で探すとよいですよ。また、掲載店に夜に行ったら、予算をオーバーした、という話を聞いたこともあります。同じ店でも、夜はメニューが変わったり、バフェだと品数が増えて、値段が高くなる場合がありますのでご注意を。これからもマイペースで更新してゆきますので、どうぞ、週末の楽しいひとときのご参考に!(ま)


各国のにおい 1.16.2004

韓国人の友人が、しょんぼりして戻ってきた。「韓国料理」をご馳走するから、と張り切って(ま)ら友人を自宅に招いていたところ、彼女の子供が「友人の家に遊びに行きたい。」と言い出し、車で送っていった直後の話だ。(目的地がよほど近くでない限り、子供がひとりで歩いて外出することはありえない。)「どうしたの?」と聞くと、「送るだけのつもりだったので歯を磨かないで行ったら、向こうのお母さんが出てきて、話をしなければならないかった。きっとニンニク臭いと思われたわ。」と言う。一応、気にはしているんだなー、と不思議な気分になった。ご存知のように、韓国料理はニンニクをふんだんに使う。でも、少なくともアメリカに住んでいる間は、朝からキムチは食べない、ガムを噛む、など気を使う、と彼女は言う。しかし、である。実は、(ま)の経験上、正直な話、韓国人のそばに行くとキムチの匂いがして、インド人の近くに行くとカレーの匂いがすることは多々ある。家の中はもっとすごい。一度など、キムチの匂いをたどって、韓国人の友人の部屋に到着したこともある。海外旅行で、韓国の空港に降り立つとキムチの匂いがする、というジョークがあるが、これもまんざら嘘ではないのだろう。建物よりも、人から、だと思う。同様のジョークで、外国人が成田空港に降り立つと、ソイソース(しょうゆ)のにおいがするという。私たち日本人は、やっぱりしょうゆのにおいがするのだろうか?(ま)


ビール あれこれ 1.14.2004

(ひ)の人生に不可欠なものを挙げよ、と聞かれたらダントツ1位はもちろん我が愛妻(ま)ですが、それには及ばずともかなり上位にランクインしてくるのが実は「ビール」です。うれしいことにアメリカではビールはかなり安いので(ひ)にとってはまるで天国。そして普通のグロッサリーでも数え切れないほどに豊富な種類のビールが売っていますが、よくよく見るといくつかのカテゴリーに分類することができます。
(1)超廉価版ビール 本当に安いです。1本50セント以下。その分、味もとてもアメリカンなので「夏の暑い日に帰って一杯」ぐらいにはいいかもしれませんが、もう飲むことはほとんどありません。(Keystone Lite など)
(2)大手ビール会社のビール いわゆる Budwiser や Michelob、Miller、Coors など、アメリカを代表するビールです。これも安くて1本60セントほど。味もやっぱりアメリカンではありますが、それくらいでちょうどいいので我が家で最も消費されているビールもこのカテゴリーから。地球には良くないけれど、アメリカンな気分を演出してくれるのでもっぱらボトル(小瓶)で購入。アメリカ滞在中の期限付きということでご勘弁を。
(3)マイクロ・ブルワリー いろんな種類の、ありとあらゆる「地ビール」がボトルで売っています。1本1ドル強ですが、これは本当に、飲み比べるとどんなにビールが苦手な人でも一口ですぐに違いが分かると思うほどに、歴然と味が違います。ぼっってりと濃ゆ〜いのです。したがって非常に美味しいのですが、濃いだけに多くの量はさすがの(ひ)でも飲めません。つい飲み過ぎるとビールなのにハングオーバーしてしまいます。作り方によって分類されるいくつかの種類があり、(ま)は比較的あっさりしたアンバー・エール、(ひ)はダークで飲み応え十分のインディアン・ペイル・エールがお気に入りです。それこそ数え切れないほどに産地があるので銘柄は星の数ですが、中でもダントツ有名なのは「サミュエル・アダムス」、今や全米で売られておりもはやマイクロ・ブルワリーとは呼べないほどの大きな規模になっています。
(4)輸入ビール(Imported) 世界各国から、やっぱり数え切れないほどのビールが輸入され売られています。値段は(3)とほぼ同じで1本1ドル強。比較的ドイツやオランダからの輸入モノが多く売っており、それらのビールの印象としては(2)と(3)の間、そして日本のビールに最も近い味のものが多いように思われます。もちろん、産地国や銘柄によって味もそれぞれに違うので一概には言えません。中でも(ひ)のお気に入りはベルギー産の「Hoegaaden」。ベルギー産はどの銘柄でも本当に美味しいので目がダブルでハートマークになってしまいます。最近はジャマイカの「レッドストライプ」もお気に入りです。スペイン放浪の旅をした友人S田夫妻がオススメするスペイン産のビールが売ってないのはちょっと残念かな。かなり美味しいらしいのですが、まだどこでも見つけられません。<知っている方がおられましたら是非ご一報を!!>
ビール好きとは言っても、(2)のビールを最も消費しているくらいですから、それほどに味にこだわりは無い(ひ)。しかしビール売場でチェックしたり友人から聞いたりしているうちにいくらか知識が積み重なったのか、Imported beer の前で選ぶのに困っていた黒人の兄ちゃんから質問された時、「カナダ産ならこっちの銘柄の方が美味しいよ〜」とか、「オランダではそのビールは輸出用にしか作ってない(したがってオランダ人はもう誰も飲まない)らしいよ〜」など、一通り解説をして兄ちゃんを唸らせてしまったことがあります。確かに自分でもびっくりしました。
とまあ、こういうわけで美味しいビールをたっぷり飲めて、いろいろ試せる恵まれた環境で生活しているわけですが、そう、気になるのは日本に帰った後のこと。普通に飲むのは安い発泡酒でも十分としても、「世界のビール」のお店で1本に500円も600円も出してアメリカでは1ドルで売っているビールを飲む気には、さすがになれないだろうな〜。それともベルギービールとか本当に飲みたい時には払っちゃうのかな〜?(ひ)


変種ピザ 1.10.2004

アメリカ人はピザ好きだ。ピザ一切れが、ランチになったりする。さて本日、シカゴ名物の「デープディッシュ・ピザ」なるものを食べた。生地の上に具が乗っている通常のピザと大きく違うのは、生地がパイのように深皿状になっており、中に具がびっしりつまっている。その上には生地でふたをしてあり、さらに上からチーズやソースがかかっている。生地もサックリとして、パイに近い。一切れでかなりのボリューム。具をいっぱい食べたい、寒い屋外でもアツアツを保ちたい、というシカゴ人の要望((ま)の勝手な想像)にかなったアレンジだと思う。でも、味は「ピザ」だけど、見た目や食感は完全に「パイ」。ピザの本場、イタリア人が見たら怒りそうだ。(ま)


今年こそ本気!の立役者アトキンズ 1.2004

年が明けてからのダイエット熱過剰についてはすでに書いたが、中でも「アトキンズ」の露出がすごい。「アトキンズ」とは、ローカーボ( Low Carbhydrate)つまり炭水化物を少なくした食品を作る会社で、商品には大きなAマークがついている。パンからビールから肉からチョコレートまで、何でもござれの商品展開だ。昨年から話題になってはいたが、今年に入って、商品そのもののみならず、ファーストフード各店が「アトキンズの食材」を使ったメニューを、ヘルシー仕様のとして売り出した。「アトキンズ・チキンを使った、ローカーボのサンドイッチ」など。でも、よく考えて欲しい。すでにローファット(Low Fat)、つまり脂質が少ない食品は至る所で売られているが、アメリカの肥満問題は全く解決していない。それが炭水化物を減らして解決するのか? そもそも、栄養はバランス良く摂取してこそ体にもいいというもの。表示にしても、ケーキ(つまり炭水化物の塊)に「ノーファット(脂質無し)!」と平気で書く一方、パンなし肉だけハンバーガー(つまり脂質の塊)を「ローカーボ(炭水化物少ない)!」と売り出す神経はどうしたものか。小学生の家庭科の知識があれば、あまりにも当然のことだと分かるだろう。「ローファット」「ローカーボ」というのは、「痩せたい、でも食べたい」人の免罪符のようなものでしかない。ちなみに、アトキンズの食パンは1本4ドルとバカ高い。ま、売る側も買う側も幸せなら、それでいいか。(ま)


チョコレート大好き 11.26.2003

11月27日のサンクス・ギビングデー(Thanksgiving Day)は、言葉どおり感謝をする祝日だ。(メイフラワー号のピューリタン達が、アメリカ原住民に教わりつつ穀物を育て、秋にその収穫を神に感謝したことが起源といわれる。神より原住民に感謝すべきでは?という素朴な疑問が残る。)現代において何をするかというと、普段は離れて住んでいる家族も勢ぞろいして、豪華な食卓を囲むのだ。イメージ的には日本のお正月に近い。そのテーブルに欠かせないのがターキー(七面鳥)の丸焼き。実はパサパサしてあまり美味しくなんだけどね。
とは言え、我々のような異邦人の家族は海を隔てた日本にいて、何より感謝祭という習慣がないので、店も閉まった連休を、ボケーッともしくは旅行などして過ごすことになる。しかし、世の中ありがたい人々は存在するもので、その感謝祭のテーブルに、我々を招いてくださるという。(ひ)(ま)家の場合、去年は1件、今年は2件のお招きを受けた。ありがたい話である。訪問時の手土産として、カジュアルなお誘いには何か一品作って持っていくのもいいアイディアなのだが、正式な食事の場合は、その家で完璧なメニューを用意しているので、花やワインやチョコなど、邪魔にならず後で楽しんでもらえるものが望ましい。という訳で、ホリデー・シーズンにはギフト仕様のチョコが店に堆く積まれることになる。
さて、説明が長くなったが、とにかく招待を受けたのに行けない方のおうちに、招待のお礼と行けないお詫びを兼ねて、メッセージカードとチョコレートを持っていった。礼儀正しく台所まで持っていって中身をみたその家の女主人は大声で

「イエーーース!!」

たかが500円程度のチョコにそんなに喜んでもらえるとは…この話を(ひ)にしたら「子供じゃあるまいし」と笑っていた。みんなチョコレートが大好きなのね。(ま)


ポテチとやつはし 11.19.2003

アメリカの味でも妙に日本人の舌にあう意外なもの。最近出た、Lay'sのポテトチップス〈Cool Guacamole味>(代表的なメキシコ料理。刻んだトマトとアボカドを混ぜたディップ)が「海苔塩味」に似ているのを発見したのは(ひ)だった。外袋がグリーンなのは偶然の一致か。その逆もある。訪米中のS先生よりいただいた「京都やつはし」。これだけシナモンが効いたパンチのある味は、アメリカの冬の定番お菓子、スパイスケーキに通じるものがある。これは(ま)説。いずれにしても美味しく食べているので、アメリカだろうが日本だろうが、あまり問題ではないのだけれど。(ま)


フォークとナイフもビックリ 11.18.2003

日本の洋食化も進んだおかげで、今さら「扱いに困る」というほどではないけれど、やはり子供の頃からフォークとナイフを使って育ってきたヨーロッパ系の人の中には、ウットリするほど優雅なナイフとフォーク捌きの人がいる。出来るだけ真似てみたいとは思うのだけど、気づくと右手にフォーク1本で食べている自分がいて少々ガッカリ(アメリカ人も、このパターンは多い)。ところが、最近ナイフとフォークの作法より難しいものが出てきた。インドのそれだ。インドでは、右だけを使って食べる(左手は不浄)。話は聞いていたが、実際にインド人の家に遊びに行くと、カレーとパンが載った皿以外、何も出てこなかった。やりかたを聞きながら、右手だけでトライ。パンを片手でちぎって、カレーをすくうようにして口に運ぶ。その間、左手は使わずにおいたまま。簡単なようで意外に難しい。やっと食事が終わると、デザート。小麦粉や砂糖を混ぜて丸めたお菓子をコンテナからひとつ手づかみし(もちろん右手)、ハイと手渡され、私も右手で受け取る。右手に持ったまま、お喋りをしつつ時々かじる。マナーというより、左手を使わない理由がハッキリしているので〈左手はトイレ用らしい〉ズルは出来ない。カレーは激辛で新しい美味さだったけど、結構疲れた。(ま)


おいしいマナー違反 11.14.2003

「海外旅行の秘訣」によると、レストランで「隣のテーブルの人が食べているものと同じものを。」と注文するのはマナー違反だ。しかし、アジアについて書かれたガイドブックには「それが一番いい方法です。」と書いてある。混乱するぁ。

さて、フィラデルフィアでマレーシア料理のレストランに入った。何を頼んでいいか分からないで困っていると、隣のテーブルの白人ご夫婦が食べている、美味しそうな料理が目に入いった。失礼なことはしたくないけど、でも美味しいものは食べたい。意を決して聞くことに。「大変失礼なのは分かっているんですが、その料理がとても美味しそうなので、名前を教えていただけませんか?」丁寧にお願いすると、隣のテーブルのおばさんは快くメニューをめくって料理名を教えてくれた。「このタロイモのフライがいけるのよ!」とのコメント付きで。一度こういう親しい関係を作ると、あとはしめたもの。おばさんは、我々のテーブルに料理が来るたびに「美味しそうね、それ何?」と聞くし、聞いてもいないのにデザートのオススメまで紹介してくれる。なーんだ、ホントはみんな隣が気になるのね。別れ際には親しく挨拶まで交わして去っていったそのご夫婦。いやー、いい人たちで良かった。
さて、次にそのテーブルに着いたのは若い白人カップル。ふと視線を感じて彼らの方向を見ると、メニューで口を隠しながら私の料理を指差している。「料理名教えましょうか?」と言うと「あああああ、ゴメンなさいね。」慌ててお詫びを言うところを見ると、やはりこの行為そのものはマナー違反らしい。「いやいや、いいんです。実は我々も、同じように聞いて教えてもらったんです。先ほどそのテーブルに座っていた方に。」と言うと、ホッとした顔で「以前それを食べて美味しかったんだけど、名前を忘れちゃって。」と説明してくれた。そしてもちろん、同じ料理を注文。このおいしいマナー違反も、アジア料理のレストランだから出来たのだろうけど。周囲とちょっとしたコミュニケーションが取れると、食事はもっと美味しくなる。(ま)


なれない理由 11.10.2003

車で30分以内のエリアに、10店舗以上のスーパーがある。チェーン店や地域やよって商品や客層がガラリと変わるのが面白い。我が家の行きつけは、商品の質と値段のバランスがよくてノースカロライナを本拠地とする"Harris Teeter"。(ま)の野望としては、オーガニック食品などを扱うちょっといい感じのスーパー"Whole Foods"(NYにもある全国チェーン)の常客になりたいと常々思っているのだが、(ひ)の常食であるペプシもポテトチップスも、20本入りの箱入りビールも売っていない。(ひ)がジャンクなものを食べるから常連になれないんだよー、と責めた結果、恒例の週末の食料品の買出しを件の高級スーパーですることに。しかし、駐車場には老人が多く細心の注意が必要、店内の通路も狭く巨大なカートでは動きづらい、いつもと同じ商品は割高、という訳で(ま)は何となく疲れてしまった。やはりここは時々美味しいものを買いに来る程度が無難みたいです。で、帰りにいつものスーパーに寄ることに。水を得た魚のように動き回る(ま)。会員価格の商品をチェックし、野菜もお肉もジャンクもたっぷり、大人がすっぽり入るほどの巨大なカート一杯に食料を買って車に積み込み「イヤー、落ち着くねぇ」。食べ盛りの(ひ)(ま)家にとって、高級スーパーの常連への道は遠い。(ま)


さよならタイズ 11.9.2003

日本のグルメ記事で言うところの「隠れ家的」とでもいいましょうか、(ひ)(ま)家にはビーチに行くたびに通う小さなレストランがありました。その名も「タイズ(潮)」。シーフードをシェフ独自の味付けで美味しく食べさせてくれる所です。ある日、お腹を空かせて車を走らせると、店があるはずの場所には「ソルティーズ」という店名が。おかしいね、と中を覗くと内装もメニューも以前と全く同じ。聞けば「新オーナー、新シェフ、新店名。でも味は以前のまま。」だそうで、早速席に着きました。店内は以前より席数が増えたようで、少々窮屈に。そして出てきた料理。名前は同じでも、中身は全く異なるマズさに唖然。以前の繊細な味が無くなり、どこでにもあるアメリカンフードに成り果てていました。余りの変わり様に、「どう?」と聞きにきたウエイトレスにさえ「美味しくない。」と本気の発言をしてしまった程。違うのは味だけではありません。量が異常に増えているのです。以前の2倍の大きさのクラブケーキ(カニ身のフライ)。3人分あろうかと思える茹で過ぎのパスタ。何故か貝柱まで2倍の大きさになっています。驚きはまだまだ続きます。この味でありながら、店内は溢れんばかりのお客さん達。
「量の多いお店が、美味しいお店」というアメリカ人の黄金ルールを初めて実感した(ひ)(ま)家。確かにタイズは客の入りは良くなかったけれど…。ため息をつきつつホテルに戻りました。もう二度と訪れることはないでしょう。さよなら、タイズ。(ま)


お水を一杯 11.2.2003

招待状が郵送されてくる正式なパーティーに、ついにお呼ばれ。カップル25組まで収容可能という広大なお屋敷には、飲み物をサーブするバーあり、図書室あり、エクササイズ専用の部屋ありと、口が開きっぱなしになる要素十分。かいがいしく働くホスト・ホステスを尻目に、ソファーに鎮座しているのが毛並みのいい猫だったりする。さて、パーティーも中盤。(ま)は帰りに運転する予定だったので、水を一杯頂こうと思いバーに行った。「お水をもらえますか?」とお願いすると、ホスト殿は「ええっと、どれがいいかい?」。飲み物専用の冷蔵庫を開けると、そこには多種類の水のボトルがズラリと並んでいた。「ペリエ(炭酸水)でいいかい?」などと言いつつ、バカラのクリスタルにライムを一切れ入れてサーブしてくれる。お金持ちは「水」の概念も違うのだ!グラスを片手にテラスに出ると、(ひ)が「美味しそうなもの飲んでいるね。それ何?」と聞くので、「ただの水、のハズなんだけど…。」と答えた。(ま)


ベーグルの穴 5.22.2003

お邪魔した友人宅で、おいしいお菓子を食べた。聞くと近所のベーグル屋さんで売られているものらしい。最近は日本のパン屋さんでも見かけるこの「Bagle ベーグル」(英語では「ベーゴー」と発音)、ユダヤ人のが発明したドーナツに似た形の歯ごたえのあるパンで、バターやミルクを使わない低脂肪食品として人気がある。で、このお菓子、ベーグルを作るときに残った生地に、チョコやチーズを加えて小さく丸めて焼いたものらしい。生地は歯ごたえがあってモッチリ、中のチョコやチーズと相性が抜群にいい。翌日のお昼頃、その味を忘れられずに件のお店まで行くと、すでに売り切れ。朝イチで買いに来ないとダメらしい。呆然とする(ま)に向かって、店員が「いくつ欲しいの?何時に取りに来る?」と聞いてきて、気付いた時には翌日10時に取りに来る予約が入っていた。翌日、二日連続でハイウェイに乗って片道7マイル(11.2km)の道のりを運転しながら、ここまでして「たかだかパン屋の残り物」を買いに行く自分に呆れていた。ちなみにその商品名は"Bagle Hole"(ベーグルの穴)。ベーグルはひも状の生地をつないで作るので「穴」である訳はないのだが、ネーミングもアメリカン・ジョークが効いている。ちなみに、家に帰り着くまで待ちきれずに車の中で頬張ると、作りたてはやっぱり美味しくて、7マイルの道のりもあっという間だった。(ま)
(ちなみにそのお店は、ChapelHill, HWY86よりWeaver Daily Rd.を南下。"Bagle on the Hill" です。)

(追記)最近再訪したところ、中のチョコやチーズの量が目に見えて減っていました。残念!大口顧客である私の友人が引っ越したせい??


キャンプファイヤーの友 10.16.2003

キャンプで焚き火をしたときに、マシュマロをあぶって食べるのはとてもポピュラーなお楽しみだ。長めの小枝にマシュマロを突き刺し、トロッと溶けてきたところをアツアツッと言いつつ口にほうばると、甘さが口に広がりながら溶けて消えてゆく。熱い綿菓子みたいな感じ。そりゃそうだ、原料は砂糖なんだからね。ところが、もっと凝ったマシュマロ料理も存在する。(ひ)(ま)家がサウスカロライナのディズニーのホテルで出会ったそれは、自分で焼いたマシュマロを持ってゆくと、係りのお兄さんがハーシーズの板チョコのかけらを持っていて「世界で一番美味しいチョコだよ。」(嘘つき!)とマシュマロを両側から包み、さらにグラハムクラッカーで両面をはさんで出来上がり。マシュマロの熱でチョコもトロッと溶けかけたところを大きな口でサクリ。
…あ、甘い。甘いもの好きの(ま)でさえも、胸が悪くなるほどの甘さである。聞けばこれも結構ポピュラーなキャンプのお楽しみだとか。こんなものを嬉々として頬張るアメリカ人の舌は、やっぱり信じられない。(ま)<(ひ)は好きだよ〜(ひ)>


テーブルにひとつ 9.26.2003

日が暮れかかったキャンプ場で、周囲を見回してあることに気がついた。木立をはさんで見えるどのキャンパーのテーブルにも綺麗にテーブルクロスがかけられ、テーブルの上にはキャンドルが灯っている。以前読んだ子供向け料理本の「準備すべきもの」という項目の最後に「一輪の花とキャンドル…絶対ではないが、あるとよい。」と書いてあったことを思い出す。あのキャンドル、わざわざ家から持ってきたんだろうな。こんなところまで、と思わないでもないが、どんな場所であってもテーブルセッティングを食事の一部として楽しむ余裕は真似したいもの。(ひ)(ま)家も非常用ローソク(日本の仏壇用そっくり)をテーブルに灯して、しばしウットリ。ローソクの暖かな灯りは、簡素な食事も味わい深いものに見せてくれる。次回のキャンプには、テーブルクロスと小さなキャンドルを忘れないようにしよう。(ま)


直径14cm 9.11.2003

夕食時に研修に出かけたら、お弁当が出た。仕出屋さんから届く「幕の内弁当」ならぬ、近所のカフェから配達される「ランチボックス」だ。学会やビジネスの場では、このような食事が提供されることがある。幅30×15cm、高さ15cmの箱に入っている中身を紹介すると、どでかいハンバーガー、小さなサラダ、ポテトチップスの小袋、リンゴ丸ごと1つ、そしてデザートとして直径14cmのクッキー。かじるのに勇気がいるほど、大きい。一口かじると、砂糖に気持ちだけ小麦粉と卵を混ぜたような強烈な甘さ、そして、アメリカのクッキーーの特徴である、十分焼けていないかのようなソフトな食感。つまり、焦がさずサクッと焼くには大きすぎるのだ。これにチョコチップが入っていることもある。(「カントリーマーム」の巨大版をご想像ください。)アメリカでは飲食をしながらの会議に寛大だ。この14cmの物体をかじりながら真剣に話を聞く大人を見ると、思わず笑ってしまいそうになる。(ま)


マイ・マグ 8.9.2003

最近、インターネットを使うとやたら「キャッシング」の宣伝が目に付く。これって、一昔前のサラ金でしょ? 2年前に日本を出たときは、無人契約機が雨後の竹の子のように建てられていたっけな。このことを日本の友人と話してビックリ。東京に住む彼女の会社の後輩(20代前半)は、ほとんどがキャッシングを利用しているのだとか。大手の会社に勤務して、そこそこのお給料をもらって、どうして借金?! と思うが、彼女によると、お金の使い方がおおざっぱらしい。いい洋服も着たい、車も欲しい、外食もしたい、飲みにも行きたい、というだけではなく、朝・昼・帰宅時とスターバックスで飲み物を買うのも欠かさない。「コーヒー代だけで1日千円近くかける訳ぇ?」と驚く私に、「みんな、そんなものよ。」と友人。

たしかに、NYやボストンでもやたら紙コップを片手に歩いている人を見かけた。都会はみんなそうなのか? ここノースカロライナではというと、スターバックスもあることはあるが、多くは自分の携帯マグカップに自宅でコーヒー(もしくは好みのお茶)を入れて持ち歩いている。この携帯マグは保温効果があり、ふたがついているので中身がこぼれることも無く、小さな穴から啜るようにして中身を飲む。(日本でもスタバに売ってありますね。)携帯マグは1ドルから10ドル以上するものまで多種類あって、気軽に買える。これを片手に人々が家から出てくるのが、ノースカロライナの朝の風景だ。ゴミになる紙コップも使わず、お金も節約できて、いいことだと思う。「借金するくらいなら、マイ・マグを持て!」と私は言いたい。(ま)


誤解!? 8.5.2003

この夏にQ州は福岡を訪れた意外と親日家なボスS氏。長崎への小旅行にご接待された際の、イカのお刺身を食べてサーブされた時にはイカがまだ動いていたというエピソードを楽しそうに披露しておりました。しかし(ひ)を除く他のメンバー達はそれを聞いて「うえ〜」としかめっ面。さらに中国では小さなタコを生きたまま口に入れて吸盤が吸い付く食感を楽しみながら食べる人もいるという中国人の話にヨーロピアン達はまたまた「うえええ〜」。ちょっと待った、なんか誤解してないかい?イカの刺身はそんな「ゲテモノ食い」じゃないよ!(ま)も夢にまで見るご馳走じゃん!ちゃんと誤解が解けていたらいいが。。ま、イッカ。(ひ)


「いただきます」まで90分 7.29.2003

ボストン旅行の折、以前ノース・カロライナに住んでいたカナダ人M夫妻の家に遊びに行った。昔から週末に友人を招いて食事をするのを得意としていたMの、久々の「お招き」にココロときめかせて地下鉄に乗る。手には、お土産のワインと花とNC名産のスパイス。

7時に駅に待ち合わせ。徒歩5分で、1年前に購入した築105年のマイホーム(アパートの3階の一区画)に到着。まずは飲み物。赤と白のワイン、ビールから各人に好みの飲み物がサーブされると、グラスを片手に、ベッドルームからトイレまで、各部屋の案内が始まる。(アメリカでは、特に始めての家に招かれたときによくあるパターン。)そして、おもむろに台所でホタテをバターで炒め始めるMを囲んで、テーブルに置いてあるパンとチーズ、ポテトチップスをつまみつつ、立ったまま近況を語り合うことしばし。やがてホタテののったグリーンサラダが出来上がると、ダイニングへ。そこにはシャンパンが用意され、再び乾杯。この「いただきます。」の時はすでに8時半を過ぎている。サラダを食べつつ話に花を咲かせているうちに、前もってオーブンで焼いておいたチキン胸肉と添え物のニンジンが。それを食べ終わると食事はおしまい。後はリビングに移って、紅茶を飲みながらクッキーを2切れほどつまみつつ、話は途切れることが無い。平日だったので、Mのアクビを合図に「そろそろ失礼しようか。」となったときには、時計はすでに11時前。

今回久々のMの「おもてなし」を受けて改めて思ったのは、招く側が完璧な用意をして沢山の料理を作らなくても、ちょっといい素材を使ったシンプルな料理と、あとは楽しい会話が一番のご馳走だということ。真似をしたくとも日本人&日本料理ではなかなか難しいのだけれど。(ま)


愛を育てる1時間 7.20.2003

腰が痛くなって気づいたことは、意外な動作も結構腰に負担をかけているということで、例えば「包丁で野菜を切る」。夕食を作ろうと、下ごしらえが必要な野菜類を前にして、台所ではたと困ってしまった。そして一言、「あのー、お願いがー。」

決して料理が得意とはいえない(ひ)が、「安全包丁じゃなかったら、指が何本あっても足りないかも」と言いつつ冬瓜を切り、ナスの皮をむき、得意の鉛筆削りの要領でごぼうをささがきしている。日本からも、「帰らせていただきます」実家からも遠く離れ、おかずが売っているデパ地下もコンビニもないアメリカで、結局頼れるのはお互い夫婦だけなのだと思ったとき、週末の1時間を気持ちよく「野菜切り」に使ってくれた(ひ)に改めて感謝の気持ちを持っている。不便な場所で結婚生活をスタートさせるのも、案外いいものかもしれません。(ま)


ステーキとひじきの共通点 6.21.2003

日本に帰国したばかりの友人Oさんと長電話していたら、食材の話になった。「日本は肉が高い。安い鶏肉でも100g98円だから、野菜ばっかり食べているような気がする。」確かにアメリカの肉は安い。1ポンド(450g)単位で売られるので、1ポンドに450円出したら、売り出し中のサーロイン・ステーキが食べられる。「パパ、たまには魚が食べたいよう。」「なに贅沢言っているんだ。ステーキで我慢しなさい。」これは何かで読んだ、アメリカ人の食生活を見事に表したジョークだ。

一方、アメリカで人気の中華シェフのテレビ番組を見ていたら「いいね、アジア料理は肉はあくまでも脇役。少なめに入れるのがコツなんだよ。」と視聴者に言い聞かせながら調理をしていた。そうなのか、ここまで言わないとアメリカ人は肉ばっかりいれちゃうんだな。それにしても、私達は今まで「脇役の肉」しか食べていなかったのか...と暗い気分になった。

消費量が少ないから高いのか、高いから消費量が少ないのか、どちらが先か分からないが確かに日本の肉は高い。アメリカで今のうちに食べられるだけ食べとくか。でも、アメリカ人並に肉ばっかり食べるのも体が心配だ、、、。そんなことを考えつつ、スーパーの肉売り場に行くとステーキ肉にPR用のシールが貼ってあった。「お肉は鉄分が豊富!!」
ああ、アメリカ人も栄養のバランスを考えてステーキを食べていたのね。でもさ、肉じゃなくて「ひじき」を食べたらもっとヘルシーよ、と教えてあげたくなった。(ま)


運命のアイス 6.8.2003

ドライブ旅行の多い我が家では「2時間ルール」(2時間ごとに車の運転を変わる)が存在する。ゆえにグレート・スモーキー・マウンテンへの旅行の途中、家から車で1時間半の、名も無い町のガソリン・スタンドで休憩をとったのは本当に偶然だった。疲れていた(ま)はアイスを食べてリフレッシュすることに。スタンドに併設してある小店の怖そうな店主に挨拶をし、アイスボックスを覗く。めぼしいアイスはない。と、とんでもないものを発見。工場で作った商品をそのまま四角い紙袋にいれ、くるっと端を丸めただけの(つまり中身がすにで半分見えている)超いいかげんな包装のアイスが山と積まれている。普段ならそのような衛生状態の悪いものは絶対に口にしない(ま)だが、判断力が鈍っていたため、つい、それを持ってレジへ。税込み1ドル1セント(121円)。見た目は「グリコのジャイアント・コーン」に似たそのアイスを車の中で食べだすと、これがいける!九州人なら誰もが子供の頃に食べた「竹下製菓のブラック・モンブラン」に似て、たっぷりナッツとチョコでコートされた、しっかりした味のバニラアイス、サックリしたコーンは蜂蜜のまろやかな甘味。包み紙をさっさと捨ててしまったのが残念だ。しかし、あんないいかげんな包装のアイスは、いくらアメリカといえども見たことが無い。

その味を忘れられない(ま)は、その2日後の旅行からの帰り道、(ひ)に呆れられながらも、再びそのガソリン・スタンドにアイスを買うためだけに寄る。店主はめったに来ないであろうアジア人客の顔を覚えていた。「このアイスがメチャ美味しかったからまた買いに来た。」と話すと、店主が笑いながら教えてくれたことには、このアイスは20マイル(32km)離れた地元の小さなメーカーの製品だそうだ。どうりで我が家のあるチャペルヒルでは見たことが無い。結構人気があるらしく、こんな田舎の小店でも、2日前に一杯だったケースがほとんど空になっていた。とりあえず3つ買って、3ドル3セント。「おじさん、このアイス会社の人にとっても美味しかったと伝えといて。」「おうよ、また買いに来いよな。
という訳で、(ま)が運命的な出会いをしたそのアイスは、車で時速100kmで1時間半走ったガソリン・スタンドにある。次に食べることが出来るのは、一体いつだろう。(ま)

(ご参考までに。そのアイスは MOORESVILLE ICE CREAM COMPANY INC. の"NUTTY CONE"、店はI-40EXIT162のTEXACOです。)


砂糖摂取のタイミング 6.4.2003

クッキングクラスは楽しいのだけど、自分が担当する時は、全ての材料を揃え、下ごしらえをして、英語でレシピを書いて...と結構な労力と費用が掛かる。よって、ランチということもあり、フルコースではなく省略形の食事が出る場合が多い。日本の二菜一汁ならまだしも、フランス料理だからってチーズにスープにサラダにメインにデザートを用意してたら財布が持たない。
さて、この「メイン」とも何かもうひとつ、という場合、アジア系が絶対に欠かさないのがご飯であり(炊飯器を持参して炊くのだ!)、ヨーロッパ系が絶対に外さないのはデザートだ。日本では「甘いもの」は「おやつの時間」に食べるのであって、「食事の後に」という発想は基本的にない。そもそも毎回食事の度に甘いものを食べて太らないの?と言いたくなるが、これも文化なのだろう。ヨーロッパではその昔、砂糖が貴重品だったためデザートまで取っておき最後に満足感を高めると何かの本で読んだことがある。
じゃあ、日本食はデザートの習慣が無いのでより健康的か、と言うとそうではないことに最近気付いた。ヨーロッパ食は塩コショウで味をつけるのに対し、日本食はしょうゆと砂糖を多用して味付けをする。確かに甘いだしまき卵など、デザートみたいな味だと言ってもおかしくない。要は、「砂糖を食事のどのタイミングで摂取するか」というだけの違いなのだ。問題は、日本食を食べた後にも甘いものが欲しくなる、和洋ミックスの私の胃袋だったりする。(ま)


千切りの人種 5.29.2003

渡米当初から続いている(ま)のアクティビティーのひとつに、クッキング・クラブへの参加がある。地域柄世界中から人たちが集まり、順番にお国料理の作り方を紹介し、皆で作って食べるというものだ。で、家庭的な日本料理を教えると必ず言われるのが「日本料理って、千切りやみじん切りばっかりで、疲れるわー。」の一言。そりゃ確かに、肉を丸ごとオーブンに突っ込むだけの豪快な料理とはほど遠い。いや、かなり正確な表現だ。「白髪ねぎ」(太ねぎの白い部分の極細切り)なんて、ヨーロッパにはなさそうだもんな。ついでに言うと、(ま)には「むしゃくしゃする時、夜中に台所で千切りをしてストレスを発散する」友人が2名いる。やっぱり日本人は千切りの人種なのか?
しかし今日、上には上がいることを実感した。韓国人のサリーがビビムパッ(Mixed Riceの意味)の作り方を教えてくれたのだが、千切りすべき材料の量が中途半端じゃない!聞くところによると、韓国の熟年女性には、千切りのし過ぎで肩を壊す人も多いのだとか(腱鞘炎?)。最近の若い人の中には機械でカットする人もいるけど見た目がイマイチだし、私は義母から手で切りなさいと言われているワ、とのこと。何だか、そこまですることもないような気がするけど、この甘くて辛い本場の美味しさを味わうには、腱鞘炎くらいの覚悟は必要なのかなぁ。(ま)


骨なし飲料 5.28.2003

アメリカで一番ポピュラーな飲み物は、ご存知コカ・コーラです。どんなレストランでもお茶(アイスティー)を頼むよりよりコーラが安く、おまけに一度頼めば飲み放題です。コーラにも各種あって、普通のコーラ、ダイエットコーラ、バニラ味のコーラ、チェリー味のコーラなど(それぞれカフェイン入りとカフェイン抜きがある)。小さい頃、「コーラを飲みすぎると骨が解ける。」と脅されて育った(ま)は、毎日コーラを飲んでいる英語クラスの先生ソフィーに説教をし、そんな馬鹿なことはないと一蹴されました。確かに、それが真実なら今ごろアメリカ人はみんな骨なしです。コークにはカフェインがあるので嗜好性(中毒性)があると言われますが、(ま)も日本にいた頃は年に1本飲むか飲まないかだったのが、渡米して月に1本になり、週に1本になり...でも、ここ終わりました。ちなみに(ひ)はほぼ毎日1本ペースです。飲むとリフレッシュ出来るそうです。さすがアメリカン。ちなみに価格は、350ml缶12本で安い時は2.5ドル(300円)です。ミネラル・ウォーターより安いと言えるかもしれません。(ま)


フレンチフライもしくはフリーダムフライ 5.11.2003

和食の主食が「コメ」である様に、洋食の主食は「パン」だと思っていませんか?ヨーロッパはそうかもしれませんが、アメリカでは「ポテト」と言っても過言ではありません。特に多いのが、ポテトを細切りにして油で揚げたフレンチフライ(日本で云うところのフライドポテト)です。例えば、渡米1カ月後に初めて旅行に行った時、お昼はファーストフードでハンバーガーとフレンチフライ。夜はレストランでシーフード。付け合せは皿からこぼれんばかりの山盛りのフレンチフライ。翌朝は、ホテルで昨夜のレストランの残り物をつまむ(アメリカでは、余った料理は持ち帰りOK。)、つまりフレンチフライ。お昼は再びファーストフードでサラダとフレンチフライ。これで一気にアメリカ食の真髄を見たような気がしました。

揚げ物ゆえカロリーが高いのは当り前、おまけに結構な塩がかけてあって、加えてたっぷりのケチャップをつけて食べます。太るのは当り前です。付け合せでこんなにカロリーを取ってどうする?!と言いたくなります。レストランでは、フライの代わりにマッシュドポテトが選べる場合もありますが、これも潰したポテトに生クリームをたっぷり加えた代物です。最近はライスも選択肢にありますが、これもバターたっぷりで炒めた、やっぱり油っこい代物です。やれやれ。
このポテト料理、名前の「フレンチ」が気に食わないと名称変更が最近話題になりましたが、ついでに調理法も変えた方が、健康的で強いアメリカになれそうです。(ちなみに、この「フレンチ」は細切りの意。おまけに発祥の地はベルギーです。アメリカ人の嫌いなフランスとは、実は何の関係もありません。)(ま)


砂糖漬け 5.2003

アメリカの食品の特徴を挙げるとすれば、まず最初にくるのは「砂糖を多量使用」だろう。「甘くて美味しい。」なんてレベルを超えて、想像以上の砂糖が、想像以上の食品に入っている。
例えば、あるお宅で頂いた手作りケーキは、1ピースがバラ印砂糖1Kgを圧縮して作ったような甘さだった。これを皆「うーん、最高。」なんて言いながら食べる。
もっとタチが悪いのは、予想外の食品にも使われていることだ。「アメリカの牛乳はおいしいな。」と(ひ)がいつもランチに持ってゆく牛乳にも、実は砂糖が入っている(240mlに11g)。健康の為にと(ま)が飲みはじめた野菜ジュースにも(163mlに6g)、100%果汁がウリの幼児用リンゴジュースにもたっぷりのお砂糖(125mlに13g)。
要は、甘さが求められる食品にはたーっぷりと、そうでないものにも口当たりを良くする為に砂糖が使用されている。 体も心配だが、味覚の変化も心配だ。先日「森永チョコボール」を一口食べて「甘くなーい」と言った自分自身が、ショックだった。(ま)


ランチのバラエティー 4.28.2003

その昔、ファッション誌で「ミラネーゼのお洒落な日常」などという特集を読んでいた頃(笑)、「ファッションにはこだわるミラネーゼ(イタリアのミラノ女性)も、ランチはいたってシンプル。近くのバール(喫茶店)で毎日同じ軽食をとる。」という記事を読んで「ほぉー」と妙に驚いた記憶がある。しかし今では、毎日違うお店で違うメニューを食べる、もしくは毎日違うおかずのお弁当を食べる日本式のほうがよっぽど驚きだ。
お店の選択肢が多くないことに加え、外食そのものが高くつくアメリカでは、独身男性でも自分でランチを作って持ってくることが多い。パンにハムかチーズ、トマトとレタスをはさんだサンドウイッチにリンゴでも加えれば、結構バランスのいいランチになる。いや、ここまでするのはマメなほうで、もっと簡単なランチも多い。要は、「何を食べるか」よりも、ランチタイムをいかにリラックスして過ごすか、がポイントなのだ。この季節は、外の芝生でランチを取る姿もよく見かける。
我が家のアメリカンな(ひ)も、サンドイッチにミルク、ヨーグルトにフルーツ、デザートと毎日同じような「豪華ランチ」をご機嫌で持ってゆく。そんな(ひ)も驚いた究極のアメリカン・簡単ランチは、3位「タッパーに一杯のメロン」、2位「プチトマト1パック」、1位「生のカリフラワー丸ごと1つ」だそうだ。(ま)


暗黙のルール 4.2003

年に2回よみがえる苦い思い出がある。我々の住むエリアには「日本人会」というのがあり、年に2回春と秋にピクニック(食べ物を一品づつ持ち寄りで、公園に集まる)が開催される。初めて参加した時、渡米して1ヶ月の(ま)は何を作っていったらいいか分からず、当時からアメリカンな食材・食事を標準としていた我が家だったこともあり、ベーグル(ユダヤ式のパン)でサンドイッチを作って持参することにした。さて、会場について見ると、並んだ食事は思いっきり和食のオンパレード!!
考えてみれば当り前。味覚の同じ日本人ばかり集まる時に、誰がまずいアメリカン・フードを食べたいだろうか。当然のことながら、飛ぶようになくなる和食を横目に、私のサンドイッチは大半が売れ残ったままだった。
このショックは後を引き、それ以降の日本人会ピクニックでは、こてこてのしょうゆ味の和食を持参しては「ねえ、うちの売れ残っていないよね。」と(ひ)にこっそり確認に行ってもらう小心者の(ま)である。(ま)


夏の味覚 3.2003

日本人のお宅にお邪魔すると、園芸に興味が無い家でも必ずひとつだけ植木鉢があり、ある植物が植えてある。その植物とは、夏になると食卓に登場する香り高い緑の葉っぱ「シソ(紫蘇)」だ。マーサなどの日本通は" Shiso Basil"(シソ・バジル=バジルはハーブの一種)などと自慢げ紹介しつつ料理に使うが、 普通のスーパーでは入手不可能だ。手軽な日本の夏の味覚を楽しむのに、この鉢植えは欠かせない。問題はどこで「種」を仕入れるかだ。1年目は義理の妹が本の間にはさんで密かに送ってくれた種を蒔き(フレッシュ!)、2年目は数年前に日本人が育てたらしいものの3代目をアメリカ人から譲り受けた。(香りが随分薄れて、葉のギザギザもなくなりかけ。アメリカン化?)、今年は、枯れたまま一冬過ぎた枝から種を取り出し撒いている。今のところ芽が出る気配が無い。我が家の夏の味覚がかかっているので、とっても心配だ。(ま)


モダン・バーベキュー 3.2003

(ひ)と(ま)はカロライナ・バーベキューのファンである。(どんなものかは「おいしいアメリカ探した」を参照)月に一度位どうしても食べたくなる。今日はインターネットで見つけた新しい店を開拓。「メインストリートから左に曲がってちょっと行く。分からなかったら窓を開けてにおいをかいでください。」といういいかげんな道案内に従っていくと、本当に匂いがしてきた!若い男性二人が始めたこの店、宣伝もほとんどしないのに口コミで噂が広まっているとの前情報に違わず、おいしい!
私が感心したのはもうひとつ。サイドメニューを大幅に今風にアレンジしていること。こってりした揚げ物ハッシュパピーをライトな食感のコーンブレッド(甘くない)に変え、伝統的には酢とマヨネーズと砂糖で味付けするコールスローを、酢だけでさっぱりと仕上げている。粗野で高カロリーなイメージをもつバーベキューを、もっと気軽に楽しめるこの試みには大賛成。食に関しては変化が少ないアメリカで、伝統を守りつつも新風を吹き込む職人気質を見たようで嬉しかった。(ま)
(ChapelHill, HWY86よりWeaver Daily Rd.を南下。"The Barbecue Joint" です。Bar-B-Q 好きの方はお試しあれ。)


ジャムにジェリーにジェローにジェイロー 2.2003

郷ひろみの歌詞のようですが(古い!)私にとって非常に紛らわしい言葉がこれです。いわゆる、いちご「ジャム」はこちらでは「ジェリー」と言います。ジャムでは通じません。もっとも果実が形として残っているような手作りのジャムは「ジャム」と言う人もいるようですが。「ジェロー」は味つきのゼリーの素で、非常にポピュラーな合成着色料の塊です。「ジェイロー」は人気女優ジェニファー・ロペスの愛称です。もっともいい歳をした大人は使いません。

さて、アメリカに来てずっと一度は食べたいと思っていたものついに食べました。その名は「ピーナツバター・アンド・ジェリー・サンドイッチ」。名前のとおりピーナッツバターといちごジャムを同時にたっぷり食パンにはさんだ、子どものランチではよくあるメニューです。
ちなみにアメリカのピーナッツ・バターは塩辛い。マーサによると、アメリカ人はこれが大好きで高校卒業までに平均1500のピーナツバター・サンドイッチを食べるとか。はっきり言っておいしくない、強烈な甘さと塩辛さが混ざったそれをかみしめながら、この味で育つ味覚に思いをはせた(ま)でした。(ま)


アメリカ式バレンタイン 2.14.2003

これを読んでいる日本人男性諸君、くれぐれも日本に生まれて幸せだと思うように。というのも、アメリカではバレンタインズ・デーもやっぱり男性が大変なのだ。基本セットは、1ダースのバラの花束、チョコレート、ぬいぐるみ、カード、そしてcandle lit dinner。(キャンドルを灯すディナー、つまりロマンチック・レストランでのデイナー予約)ときている。大変な出費である。いや、これを喜んでやるのがアメリカ人なのだろうけど。
「ボク、何も用意していないよ。」という(ひ)の発言に、この話題で盛り上がっていたラボの女性陣は顔を見合わせて驚いたという。その反応にビビリ上がった(ひ)は、当日ちゃんとチョコとワインと花を抱えて帰ってきました。(ひ)、どうもありがとう!! (ま)


恋するショウガ 2.13.2003

今日はバレンタイン・ポットラックだった。各自「ロマンス」に関する一皿を持ってきて理由を説明する、という趣向だったのだが、あるハンガリー人が言った。「ロマンスといえばginger(ショウガ)、ショウガを使った何かを作ろうと思ったけど、アジアンが多いからやめたわ。」
その発想を分析すると「ショウガはホットでロマンチックな食材である。かつショウガはメジャーなアジアの食材であるから、私みたいなシロートは使えないわ。」となる。我々が「チョコはロマンチックなヨーロッパ食材。ヨーロッパ人の前でチョコ料理なんて恥ずかしくって・・・。」という発想と同じらしい。ショウガ、結構やるじゃん。そう言われれば新生姜のつるっとした皮の手触りなどもどことなくセクシーな気が。。。 (ま)


ホームシックの胃袋 2.2003

一時帰国から2週間。時差ぼけは治ったのに、治らないものがひとつ。それは胃袋。おいしい日本食をたくさん食べた後は、胃がこってりしたアメリカン・フードを受け付けない。食べ物の力は偉大なり。気分まですっかりホームシックである。料理担当の(ま)がこの状態なので、当然食卓にもあっさりしたものが並ぶ。週末、ついに(ひ)が言った。「『キャプテンD's』に行こう!」(注釈:シーフードが売りのファーストフード店。いきおいフライが多くなる。皿によってはすべて揚げ物という場合も多々あり。)これもリハビリの一環と考え、弱々しくうなずく(ま)であった。(ま)


3倍の法則(続編) 1.2003

アメリカでの日本食品の価格は、日本の約3倍だという話は過去に書いた。これは一時帰国した日本での話。友人達と飲みに行き、ワインのお店で2,400円のカリフォルニア・ワインを注文した。店員がうやうやしくテーブルに持って来たのを見てビックリ。アメリカのスーパーでいつも売り出し中の6ドルのワインではないか!どうやら3倍の法則は、逆のパターンも成り立つらしい。
そうそう、食品以外でも一例を。ジーンズ(リーバイスの501)を買おうと試着したところ、試着室で12,000円以上の値段を見て「色が嫌いです。」と嘘を吐き買わなかった私。だって、アメリカのアウトレットでは40ドル以下なんだもん。 (ちなみに、アメリカではジーンズの丈もバリエーションが豊富なため「補正」が無い。しかし私にはどれも長すぎるという悲しい現実。3倍の値段か、ジャストフィットのジーンズか。究極の選択だ。)(ま)


結婚2周年 12.16.2002

(ひ)(ま)も無事に結婚2周年を迎えることができました。結婚記念日はちょっと奮発してベルト牛がいる Fearrington Village のレストラン Fearrington House を予約し、超珍しく2人とも正装して出かけました。初めはちょっと固かった(ひ)ですが、高級レストランとは言っても家庭的な雰囲気、次第にリラックスしてきて(ま)と2人のロマンティックなディナーを楽しみました。ウェイターさんとも打ち解けているうちに「今日は2年目の結婚記念日なんです」などと話していたら、デザートのお皿にチョコレートで「Happy 2nd Anniversary」と書いてくれているじゃありませんか!(ひ)も負けずに残ったソースで「Thanks!」と書いておきました。聞けば近くのテーブルに座っていたご夫妻が「僕たちも8周年の結婚記念日なんだ」とのこと。さらに「あちらの方々は22周年(!)だよ」。同じ結婚記念日に毎年会って常連にでもなっているのでしょうか??「まだまだ先は長いぞ〜」と帰り際にも声をかけられましたが、まさにその通りですね。ウェイターのおばさんからは「また来年も来てね」。行きますとも行きますとも、まだアメリカにいればですが。(ひ)

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手を洗いましょう 5.2002

(ま)には、目についた活字は何でも読んでしまう癖がある。どこのレストランのトイレに必ずある張り紙がある。「従業員は、仕事に戻る前に必ずハンドソープで手を洗ってペーパータオルもしくはハンドドライヤーで乾かしなさい。衛生局により条例で定められています。」当たり前だ!だが書かないといけなということは知らないヤツもいるってことか?!日本の常識はアメリカの非常識。しかし読みたびに少々食欲減退の張り紙である。(ま)


決戦は水曜日 3.2002

韓国人のユンヒが、午前中の英語クラスを水曜日だけ早退する。ある日「毎週何の用事があるの?」と聞くと「水曜日は韓国マーケットに野菜が入る日だ。この日の午前中のうちに行かないと、めぼしい野菜がなくなってしまう!」と意気込んでいる。なるほど、野菜のために早退していたのか!
「オリエンタル・マーケット」という名前のこの店、廃墟の中にポツンとある一軒で、多分このエリアでは唯一の韓国スーパーだろう。韓国人のみならず日本人顧客も多いことで有名で、日本人向けの商品も充実している。辛いも好きの(ひ)(ま)家では、キムチや冷麺、カルビにチヂミ粉(お好み焼きの粉)、コチジャンにビビンバにトッポギ(スナック)などなど、韓国食材を手軽に手に入れられるのも嬉しい(あんまり行かないけど)。韓国料理は野菜をよく使うとは言うが、それにしても見習いたい、野菜にかけるこの執念!どうりでたまーに週末にこの店に行くと、野菜コーナーに何も無い理由が、よく分かった。(ま)


ガールスカウト・クッキー 3.2002

買い物を終えて出たスーパーの店先で、女の子から声を掛けられた。募金のお願いか何かかと思ったら、後から知ったことには、彼女達はクッキーを売っていたのだった。 「ガールスカウト・クッキー」と呼ばれるこのクッキー、名前のとおりガールスカウトの活動費を集めるために売られているクッキーで、手作りではなく普通の箱に入って大量生産されている。8種類あり、一番人気は"Thin Mints"(薄焼きミント味)で、全体の1/4の売上げがある。種類は不明だが数回食べたことがあるこのクッキー、決しておいしいとは思わなかったが(おまけに値段も妙に割高だったような気がする。)、何と年間に2億1千箱も売れているのだ!募金や寄付に理解のあるアメリカらしい話である。
あの時は何のことか分からずに断ってしまったが、次回彼女達に会ったら、是非「薄焼きミント」を買おうと心に決めている。しかし、残念なことにその後はさっぱり彼女達の姿を見ない。(ま)


紅茶の肩身 2.2002

友人達とインド料理を食べた後スケートに行った。「うちにお茶飲みにおいで。」というメンバーのひとりのお誘いに、夜中のお茶会とあいなった。アメリカ人の家を初めて訪問すると家のツアーをしてくれることが多い。壁には地元アーティストの作品や世界各地の焼き物が飾られ、2面ガラス張りのジャグジーバスからは庭や湖(これも自前)が望める。BOSEのスピーカーから流れる音楽はエラ・フィッツジェラルド。こだわりのインテリアに囲まれ、オーガニック食品店で買ったケーキが出てくる。コーヒーのよい香りがしてきた、ああ、幸せ。「飲み物はコーヒーでいいかい?」の問いにゲストのひとりが「紅茶がいい。」と答える。いそいそと紅茶の用意を始めた家主の行動に私は目を疑った。カップに水をついで電子レンジでチンしているのだ。まさか、紅茶用?ここまでこだわりながら、どうして紅茶にはお湯を沸かさない?!紅茶というものは、しゅんしゅんと湯気のたった熱湯を、人数分プラス1の紅茶葉を入れたポットに注いでだねぇ(林望風)...などと考えつつ見つめる私の視線に気づきもしない彼は、レンジから取り出したカップにティーバックを放り込み、笑顔でゲストに差し出していた。アメリカでの紅茶の肩身って、こんなものかもしれない。(ま)


ツナピーチ 1.2002

アメリカ食生活で楽しいのは、各国の食事が楽しめることだ。移民の国なので、各国の食材店もあるし、もちろんレストランも、そして友人になって食事に招かれることもある。
今日は(ひ)のラボの同僚、ベルギー人夫妻のお宅に夕食のお呼ばれである。そこで驚きの組み合わせを食することになる。前菜としてひとりずつに出てきたそれは、(想像して下さい)皿にレタスの千切りが敷き詰められ、その上に缶詰のシロップ漬け桜桃がくぼみを上にして丸ごと一個置かれ、その中にマヨネーズ和えのツナサラダがこんもりと盛られている。その場にいた、カナダ人、香港人、日本人(我々)誰も出会ったことの無い味覚のコンビネーションに、しばし沈黙が。。。もちろん残さず頂きましたが、ちょっと不思議な味でした。他のベルギー人に聞いてもわりとポピュラーな料理だとのこと。甘いものが大好きで、スパイシーな料理は余り無いというベルギーらしい料理と思えば納得の味。もちろんデザートのチョコレートは絶品でした。(「スパイシーな食べ物?うーん、Green Pepper(ピーマン)かな。」との答えに再び納得)。(ま)


花をかかえて 10.2001

我が家に食事に招かれる外国人男性人(特にヨーロッパ勢)は、必ずといっていいほど(ま)に花を持ってきてくれる。たぶんホステス(女主人のこと。飲み屋ではありません。)に対する礼儀なんだろうけど、それがまたかっこいいのだ。ちいさなスミレ、香りのいいローズマリーのトピアリー、クリスマス前の真っ赤なポインセチア、、、などなど。部屋に入って挨拶するとすぐ「これは(ま)に。」と花を手渡してくれる、その瞬間の幸せな気分をあなたにも分けてあげたい。という訳で、誰かのうちにお呼ばれの前日には花を抱えて渡す練習までさせられる(ひ)であった。めざせ、ヨーロピアン!(ま)


リンゴ丸かじり 8.2001

リンゴはアメリカ人にとって究極の健康的ポータブル食品である。道を歩きながら、本を読みながら、ランチとして、キュッキュッと服の端で拭いて丸かじりしているのをよく見かける。歯形がいっぱいついて芯がむき出しになったリンゴの見た目は余りよくない(と私は思う)のだが、気にならないらしい。
逆に、日本人の友人の、奥さんがランチに持たせた「リンゴうさぎ」を見たアメリカ人は「なぜリンゴにそんなことするんだ!?」と本気で驚いたそうだ。そりゃそうだろう。彼らにしてみれば、ぶどうの皮をむいて半分に切って種を取ってあげているも同然なのだから。(ま)


お肉天国にないもの 7.2001

スーパーで買い物の途中、子供がお菓子を選ぶのと同様、肉売り場で(ひ)はしばし動かなくなる。今週はどれにしよう。。。ぶ厚い座布団ステーキと一口に言っても、サーロイン、リブアイ、と種類は豊富、50cm以上のスペアリブ、それともチキンの丸焼きか。とにかく、アメリカは肉(特に牛と鶏)がべらぼうに安い。
そんな肉好きにはたまらない場所にも、ひとつだけ無いものがある。それは「薄切り肉」だ。そもそも、豊富なものをわざわざ超薄切りにする必然性がない。たまに"thin"(薄い)とパッケージに書いてあるのを見つけても、そうだなあ、厚さ5mmくらいか。肉屋のカウンターで「紙みたいに薄く切って」と注文して嫌な顔をされるとか、家に肉切りカッターがあるとか、日本人の涙ぐましい努力のエピソードは多い。我が家の場合「同じ値段なら厚くてラッキー!」と思うタイプなので、あまり困ったことはないが、時々「しゃぶしゃぶ」を夢見ることはある。(ま)


三種の神器 6.2001

これは日本でも欲しい!と思う、アパートの標準装備の「キッチン三種の神器」。 (1)巨大な食器洗い機。入れたければ、鍋も丸ごと入ります。 (2)巨大なオーブン。チキン丸ごと3羽ほど入ります。機能はいたってシンプル。 (3)生ゴミ粉砕機。生ゴミをシンクに押し込むと、スイッチひとつで粉砕してなくなる。
ある都会から引越ししてきた来た人が(3)を見て驚いたそうです。 「ノースカロライナじゃ、まだこんな環境に悪いもの使っているの?!」 そう、粉砕された生ゴミは下水管に流れるのです。確かにひどい話です。臭いもしないし、本当に便利なのですけどねぇ。(ま)


リサイクル問題 6.2001

一足早くアメリカに来た(ひ)によると「全てのゴミはあのドアの中に放り込んだらいいから」。 そのドアはコンテナにつながっており、圧縮されたゴミは週に一度コンテナごと業者が運んでゆく。 空き瓶も空きカンも不燃物も全部まとめて埋め立て地にもってゆく。たしかに捨てる土地はいくらでもあるだろう。アメリカが京都議定書を批准しないのも分かるような気がする。
ある日アパートの敷地の隅にリサイクルエリアを見つけた。「ダンボール」と「紙」と「コンテナ(瓶・缶・プラスチックなどなど)」と超大まかに3分割されたそこには、若い人を中心に結構持ち込んでいる。我が家もせめてこれくらいはやろう。
職場がISO取得に熱心な日本の従姉にこの話をするとあきれられた。「やりたい人だけリサイクルぅ?!」(ま)


主食はパン? 5.2001

日本の知り合いからよく聞かれる質問のひとつに「主食は何を食べているの?やっぱりパン?」というのがある。何を隠そう、毎日「コメ」を食べています。それも結構おいしいコシヒカリを。
種明かしをすると、このコメはカリフォルニア米。いろんなブランドがあり、包装も日本人向けに和紙風だったりするのには驚き。価格は20ポンド(9Kg)で17ドル(約2000円)。日本の標準価格米より安いが、これでもリッチな日本人向け価格設定。他の米に比べると随分割高である。グルメに言わせると日本の米に比べてやや水分が少ないとのことだが、特に固めのご飯が好みの(ひ)にはもってこい。炊飯器も各種あり、我が家のはタイマー付きのパナソニック製。という訳で、今日もおいしくいただきまーす!(ま)


3倍の法則 5.2001

車で時速100Kmで40分ほどかかる、隣々町のケアリーに日本食材店がある。教室ひとつ分ほどの広さの店内には、生鮮食品から冷凍食品まで数多くの日本食品があり、アメリカのスーパーに慣れた目には、漢字混じりのひらがなのパッケージが強烈な印象を与える。もうひとつ強烈な印象といえば、値段。おかめ納豆4ドル、ごはんですよ5ドル、すし太郎7ドル、などなど、日本価格のほぼ3倍。もちろん輸入の手数料を考えると当然なのだが、何せ日本価格を知っているだけに、つい伸ばした手が止まることも多い。最近は「近所のスーパーで買えるものでまかなう食生活」が、我が家のテーマになりつつある。(ま)


きゅうりとマヨネーズ 4.2001

渡米直後に、帰国間近の日本人の方に家具などを譲っていただいた。同時に生活のアドバイスも頂いたのだが、非常に印象に残っているのがふたつの食べ物の話。「アメリカのマヨネーズは水っぽくて美味しくない。やはりキューピーでなくては。」おっしゃるとおり。「アメリカのきゅうりは種があって美味しくない。日本のきゅうりに近いのは、ハウス栽培のEnglish Curcumberという品種(30cm)で、スーパーではラップに包んで売られている(高い)。」まさに、そのとおり。両方とも別のものと思って食べるとそれなりの味だが、このふたつが苦手な日本人は多いようだ。
ちなみに私は、アメリカのマヨネーズが未だにガラス瓶に入って売られていることに疑問を感じる。1Kg入りの瓶は結構重たくて、すでに2回も手を滑らせて床に落としている。誰か、日本の便利な「チューブ入り」の特許を売ってはいかが?(ま)



Who is マーサ? 3.2003

ここだけの話であるが、(ま)は Martha Stewart マーサ・スチュワート・フリークである。今では日本でも随分有名になっているらしい彼女だが、ちなみに堂々と「私はマーサのファンよ。」などと言えるのは日本だけであろう。この言葉に対するアメリカ人の反応を見たら、彼女が社会にどのように認知されているか分かるというものだ。

マーサ・スチュワートは「主婦」の名を借りた61歳のビジネス・ウーマンである。家庭生活における様々なアイディアを紹介して、年収4億ドルを稼いでいる。自分の名前をつけた株式会社を持ち、学生時代バイトでモデルをやっていたルックスで、毎日1時間のTVショーに月刊誌の発行、自ブランド商品の販売、テレビや新聞のコーナーで大活躍中である。おまけに昨年はインサイダー取引疑惑まで発覚した。

ビジネスモデルとしても大変興味深いが、(ま)は純粋にマーサが好きなのです。アメリカでの暮らしも料理も英語も、彼女から学んだことは多い。という訳で、この日記ではマーサが時々登場しますので、お見知りおきを。(ま)




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