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3行アメリカ Daily Life 2003年 1-4月

暮らしの中のハプニング!



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誰も言わない 4.29.2003

先日土曜日、行きつけのスーパー、ハリス・チーターで買い物をした。週明け、銀行残高を調べたところ、何とカードから二重にお金が引かれていた。その時はATM機能まで使ったので、何と172ドルの損である。早速店に文句を言いに言ったところ「私じゃ分かんないわ。明日5時までにここに電話して。」と紙切れを一枚渡されて、お詫びもなし。そう、アメリカは一事が万事これなのだ。担当者以外はまったく役に立たないし、ましてや自分のミス以外は謝ろうという気もない。おまけに何でも電話で済ます。英語が母国語でない者にとって、相手の顔が見えない電話は大敵なのに。。。

翌日、いつもなら(ひ)に頼るところだが、たまには(ま)も頑張ってみようと、手元にはクレジットカード、お店のお客様カード、当日のレシート、必要な単語のメモを用意し、万全の体制で受話器を握る。以下、やりとり。「ハロー、スージーよ。」「あの、スーザンと話したいんですが。」「私、スージー。」「スーザンに代わってください。」「だから、当ったりぃ!私がスージーよ。」(ここで、スーザンとスージーは同一人物と気づく。)「あの、土曜日にかくかくしかじか。」「そう、使ったカードの番号を言って。」「XXXX XXXX XXXX XXXX」「金額は幾ら?」「172ドルです。」「OK!じゃ、お金をカードに返金しとくわね!バーイ!」1分足らずで電話は切れた。そして気づいた、相変わらずお詫びの一言もなかったと。日本の顧客感覚では腹が立つところだが、ま、アメリカ感覚ではお金が返ってくればそれでOK!なんだろうな。(ま)


過剰包装? 1.2003

商品を買う際「プレゼントなのできれいに包装してください。」とレジで頼むことは、アメリカでは皆無だ。ラッピングは、基本的に自分で包装紙を買って行うか、もしくは有料でお願いするかだ。有料でお願いすると、やっぱり下手で雑なラッピングで、結局自分でやり直す羽目になる。

日本に一時帰国した際、友人へのお土産にと福岡三越で陶器の器を買った。アメリカに持って帰るので、包装を少し頑丈にしてもらえますか?と控えめにお願いしたところ、何と包装専門の店員さんが登場した。その後、熨斗の有無と、包装紙の有無と、包装紙の柄の指定と、リボンの有無と、シールの有無と、シールにつけるリボンの色の指定を選択させられた。出来上がったとき、器は薄紙で幾重にも包まれて箱に入り、その箱は三越オリジナル柄の包装紙で包まれ、さらに緩衝材で包まれ、それは三越の紙バックに入り、その紙バックは雨よけのビニールに包まれ、そのビニールはさらにビニール製の三越バッグに入っていた。
(ひ)(ま)は、ほとんど感動していた。これをそのまま友人のラリーに渡して「これぞ心づくしのジャパニーズ・ラッピングだ!」と教えよう、と心に決めた。(ま)


泣きたくなるよなミュージカル 4.23.2003

8年前、NYで「レ・ミゼラブル」を見て英語も分からないのに大泣きして以来、ロンドンとニューヨーク(時々日本)でのミュージカル鑑賞は(ま)のスペシャルな趣味だ。ここノースカロライナでも時々、「本場ブロードウェイ仕込み(?)」の劇団が州都ラーレイにやってくる。
2002年9月、半年前からチケットを買って楽しみにしていた「コーラス・ライン」は、明日のミュージカル・スターを夢見る若者達の葛藤を描いたいかにもアメリカ人好みのストーリー。前から2列目中央のS席で迫力ある歌声に浸ったものの、ステージが異常に高く肝心のダンスのステップはほとんど見えなかった。およよ。
今回は、過去にロンドンと日本で4回も見たことがある「オペラ座の怪人」をアメリカで初挑戦。前回の反省を活かし舞台全体が見える位置に陣取ったのは大正解。しかーし、役者さんの歌の上手さはいまひとつ。おまけに歌い上げるシーンでも隣のおじさんはクラッカー食べるし、子供は「退屈ぅ、退屈ぅ。」を連発したり、観客側にも問題が大有りだ。
加えて思うに、ノースカロライナで見るミュージカルには「何か」が決定的に不足している。それは、ミュージカル専用の狭い劇場での一体感、役者さんの息遣いまで聞こえる緊張感、ここで失敗したら明日はもう舞台に立てないという役者さんの緊迫感、など「ギラギラ度」の不足とでも言いましょうか、そんなものです。ミュージカル初心者の(ひ)もそれを感じたそうで、「ミュージカルを見るなら、やはり本場で。」という結論で意見が一致しました。(ま)


遊び分け 4.24.2003

何かのイベントに出かけると、ある人種の割合が極端に高いのはよくあることだ。例えば、先日のミュージカル会場は99%が白人で、その近くで開催中のヒップホップ・サーカス会場に向かうお客さんは95%以上が黒人だった。ボンジョビのコンサートはほぼ白人、プロの曲芸バスケ・チームの時は黒人率が高かった。同じホテルでも、白人客が多いホテルと黒人客が多いホテルがある。(ちなみにアジア人はいつでもどこでも少数派です。中華料理店以外。)但し、これがイコール「差別」とは言えず(当然、平均所得の違い抜きには考えられないですが)、同じ入場料を払っても見たいものが違うという、好みや文化の違いでもある。
夕方7時、同じ駐車場から二手に分かれる白人と黒人の人波を見ていると複雑な気分になったが、9時半、同じところで白人と黒人の流れが合流し、みんなが楽しそうな顔をしているのを見ると、まぁこれもいいかな、と思えてきた。(ま)


すてきなおうち 4.19.2003

年に2回ほど、(ひ)のボスS氏の家でバーベキュー・パーティーがある。行く度にうっとりする、素敵な家だ。市内中心部よりちょっと入った閑静な住宅地のなかにあるその家は、「近所では小さいほう」らしいが、とにかく内外のインテリアが素晴らしい。センスよくまとまっていて、まさに"neat"(小奇麗で、きちっとしている)という誉め言葉がピッタリ。
(ちなみに「小さい」と言っても、接客用の応接間と食堂や、家族用の居間と食堂、テラスルームに多目的ルーム(お客さん用寝室兼趣味の部屋)が1階にあり、2階には家族それぞれの部屋があるのだから日本人にとっては「豪邸」です。)
室内インテリアやガーデニングは奥様の趣味らしく、部屋の雰囲気に合わせて壁の色もすべて違う。ヨーロッパ陶器の飾り棚、自然をモチーフにしたたくさんの絵や写真、カラフルな寄せ植えの鉢植え…etc。とにかく、イギリス人らしい伝統的な重厚感と、アメリカの開放感溢れるカジュアルさが上手にミックスされたその家は、我が家の憧れハウスNo.1なのだ。ちなみに、高さ30cmの市松人形2体もまったく違和感なく飾られている。

さて、ジョージアはアトランタを旅したときのこと。文化財として保存されている「スワン・ハウス」という歴史ある豪邸に入るツアーに参加した。オーナーが100年以上前にイギリスから取り寄せたという花柄の壁紙がみごとな、ある一室に足を踏み入れた(ひ)は大きな声でこういった。「うわぁ、S氏の家のトイレみたいで、いいねぇ!」。S氏の家にとって、最高の誉め言葉だと思う。(ま)


訪問販売退治 7.2001

近所のDuke大学で行われている会合で知り合ったティナから、あなたの家に遊びに行きたいと言われた。もちろんいいよ、と住所を教えて日時を決め、渡米3ヶ月にして初めての私自身の友達の訪問にウキウキしていたのもつかの間、会合の他のメンバーからとんでもないことを聞いた。彼女は、「包丁の訪問販売」が目的で各家を訪問しているらしい。それもかなり強引な商法で、馬鹿高い包丁を次々と取り出して説明を行い、高いと言ったらローンを進める。そして他の友人の名前と電話番号も聞き出し、次のターゲットにするらしい。すでに、断りきれず仕方なく買った人も複数いた。これはマズイ。(ま)の場合、相手が何言っているか分からないうちに契約書とか出来上がっていそうで、怖いぞ。
意を決して「訪問販売お断り」の電話を入れる。手元には、会話に必要と思われる単語のメモ。「今、包丁は持っているし、高い包丁を買うお金はないし、それに友達の名前とかを教えるのも嫌なの。」と言う(ま)に、ティナは「別に買わなくてもいいのよ。」とマニュアル通り(と思われる)対応をして、どれほどその包丁が素晴らしいかを延々と語りだす。最初は愛想がよかった彼女も、(ま)のかたくなな姿勢に態度がどんどん変わり、最後は「ウォルマート(安売り店)の包丁でも使って、すぐ切れなくなればいいでしょっ!」と捨て台詞を吐いて電話は切れた。
せっかく出来たと思った友人がこれじゃあね、と傷心の(ま)。ちなみに彼女は大学に行くための奨学金を貰えるという約束で、その包丁会社の契約社員をしていた。騙されていないといいけど。(ま)


お金にまつわる意外な話 4.22.2003

以前、ベルギー人のバートからベルギーのお札(今は無きベルギーフラン)を見せてもらったことがありました。「米ドルと違ってかっこいいだろう、偽造も絶対できないんだぜ」と彼は自慢げでしたが、ピンクにグリーンにとド派手な色の紙幣は、子供銀行券か いいとこ人生ゲームのお札のようにしか見えなかったのを覚えています。
さて、(ひ)(ま)が一時帰国した際、残った日本円はもうドルには替えずにそのまま財布に入れて持って帰ってきました。これはいいチャンスかも、と思いラボの同僚達に見せて「ほら、これが一万円札でだいたい100ドル弱、そして彼は慶応大学の創始者だ」などと説明すると、「へえー」とおおむね期待通りの興味を示してくれました。ので、調子に乗って小銭入れの硬貨も披露したところ、思いもかけずその瞬間、「きゃー!ねえ見て見て、このコイン穴が空いているわ!こんなの初めて見た、かわいい〜!!」と一堂大盛り上がり。あまりにも意外な反応(しかも女性陣にオオウケ)に(ひ)の方がびっくりしました。そういえば外国の硬貨で穴が空いているのは見たことないかもしれませんね。というわけで日本の5円玉や50円玉は、意外といいお土産になるかもしれませんのでお試しあれ。(ひ)


質問に対する回答 4.15.2003

「ガスマスクは買いましたか?」という質問。ここノースカロライナでは、そんな物騒なモノは見たことがありません。ニューヨーク発の映像ニュースを見たのではないでしょうか。NYは、同じアメリカでも別世界です。でも、NYの住人全員がそこまで用意しているとも思えません。

個人レベルでのテロ対策についての質問。数ヶ月に一回、テロ発生の可能性が高くなった時には日本大使館から「テロに対する注意喚起」のメールが来ます。大体週末で、その時は指示に従い、出来るだけ人ごみを避け、大きな建物や政府関係の施設には近づかないようにしています。都会に比べればテロの可能性は低いと思いますが、ひとつだけ気がかりなのが州都ラーレイの郊外にあると言われる原発施設。攻撃されたらここまで影響くるよね、とふたりで話しています。何だか物騒な話ですが、結局そんな世の中に住んでいるのだ、とあきらめることにしています。日本も同様に物騒なはずです。

「海外渡航禁止令」についての意見も聞かれました。あなたがテロに遭う確立は99.9999%以上ないと思いますが、アメリカの危険度はやはり高まっています。親も会社も心配させて、自分も飛行機に乗っている間心配していたのでは旅行の楽しみも半減です。人生は長いので、ラスベガスに行く機会など今後いくらでもあります。今回は、あきらめなさい。

以上、新聞の人生相談、一刀両断の回答風に、最近頂いた質問にお答えしてみました。本当は、こんな質問が出ない世の中がいいんですけどね。(ま)


種の起源 4.14.2003

ベランダで、10種類のハーブを育てようと種を蒔いた。かわいいバジルの芽が出てきたぞ、お、こっちはタイムだ。と思いきや、すべての植木鉢から同じ形の芽が生えてくるではないか!どうも、おかしい。不審に思っている間にも、「バジルとタイム」はすくすくと育っていく。思い切って1本引き抜いてみると、種の形がどう見ても我が家のベランダにある野鳥の餌そっくり。鳥が餌をついばむ時にぽろぽろとこぼれた種が、あちらこちらの植木鉢の中に着地し発芽したようだ。
そこで科学的手法を使って証明しようと、ネガティブコントロール鉢を作ってみた。(ひとつの鉢に、意図的に鳥の餌を蒔く)そしたら、出てくるわ出てくるわ、「バジルとタイム」と思いこんでいた芽が所狭しと生えてきた。うむ、やっぱり。そして、その中にひとつ、見慣れない巨大な双葉を発見。それはリスの餌が発芽した「ひまわり」だった。ハーブ・ガーデンへの道のりは、遠い。(ま)


ラジオの時間 4.2003

ラジオのチャンネルを合わせると、日本より多くののラジオ局があることに気づく。アメリカには全国で908のラジオ局があるそうだ。日本のNHKに近いのが”National Public Radio"(NPR)。非営利団体が運営し、コマーシャルなし。正確には、このNPRが作る番組を各地域のラジオ局が買い求めて放送している。2900万人が(特に最近は、イラク戦局の最新情報を求めて)少なくとも週に一度はチャンネルを合わせる人気局だ。それ以外は各ラジオ局とも特徴ある選曲で楽しませてくれる。我が家のお気に入りは、ジャズ・チャンネルとクラシック・チャンネル。70−80年代ヒットソング・チャンネルもあり、いつも懐かしい曲がかかっている。その他、もちろんヒット曲チャンネル、キリスト教チャンネル(お説教がいっぱい)、カントリー・ミュージック(アメリカ版演歌)チャンネルなどなど。
ヒット曲チャンネル等スポンサーが多い一部の曲を除き、共通して言えるのは、まず、持っているCDの数が異常に少ない。よっていつも同じ曲ばかりかかる。そして、いつも寄付金のお願いをしている。この季節は寄付金集めのシーズンらしく、曲と曲の間にずばり”Money"(お金!)という声がよく聞こえる。(ま)


地域が作る学校 4.8.2003

日本の友人(先輩)が、最少年のPTA副会長に就任したというニュースを聞いた。彼女の人柄と実力を考えると納得の人選だ。間違いなく学校に新風を吹き込むでしょう。日本の公立小学校にも親と地域の教育力が必要だという話を聞いて、なるほどなあと思っていたところに、すごいものを見た。
私の住むトライアングル地区には、保護者が運営する「日本語補習校」(日本人の子供たちに、日本語での教育を行う。)がある。普段は現地の学校に通う子供たちに日本の教育も受けさせたいと、最初は寺子屋スタイルで始まったものらしい。土曜日だけ地元の学校を借り、学年の年間行事予定から先生の採用まですべて保護者が運営しているという。機会あって「始業式」を見たが、日本語環境にひたれる子供たち(100人以上)の嬉しそうな顔!保護者運営の、図書室や保健室もあるらしい。普段はそれぞれ仕事を持つ人たちが、毎週土曜日にこれだけのものを作り上げるとは!子供の教育に対する情熱と愛情の賜物だなぁと感激した。という訳で、りょーこさん、保護者パワーはすごい可能性を秘めています。頑張ってください。(ま)


全国的に時差ぼけ 4.7.2003

アメリカ人は、年に2回時差ぼけになります。そう、サマー・タイム(夏時間)の始まりと終わりの日です。4月の第一日曜日が始まった夜中、時計を1時間進めます。正式名称「デイライト・セービング・タイム」とも言うように、夜8時に太陽が沈んでいたものが、夜9時まで明るくなるのです。よって使う電気が少なくなる、というよりは、明るいので仕事が終わってもうひと遊び、という経済的効果の方が大きいような気がしますが、どうなんでしょう。とにかく、夏時間は「楽しい夏の始まりだ!」という気分を高める効果大です。日本でも戦後数年間だけ導入されたと聞いたことがあります。竹中さん、経済浮揚の秘策にいかがでしょう?あ、でも日本ではコンピューター管理の課題が多そうですね。
1時間睡眠時間が減っているので、なんとなくみんなボーっとしてしまうここ数日です。休み明けの月曜日、(ひ)の研究所では9時になっても普段の半分の人しか出勤していなかったとか。ボーっとしても多少のミスも許されるアメリカだからこそ、導入できるのでしょうか。(ま)


さくらさくら 4.6.2003

会えない友人から、近況に添えてメールで写真なぞ送ってもらうのはとってもうれしいものです。
さて、この季節になると必ず複数の友人から送られてくる写真、それは日本の「さくら」。どれも美しい!写真が趣味の友人はもちろん、最近は携帯電話からの写真送信も簡単に出来るそうで(「写めーる」を「うつメール」と2002年秋に読んで馬鹿にされた私。今でも日本語とは思えない!)小さなかわいい「さくら」は心和みます。
実は、アメリカにも桜はあります。一番有名なのはワシントンDCの桜並木(日本からのプレゼント)、毎年「さくら祭り」も行われます。また、街路樹やインテリアとして1、2本植えられているのは多数目撃。我が家のあるアパートメント敷地内にも長さ5mほどの桜並木(?)があり、満開の時期には私はその下をうろうろと、不審な行動をとってみたりもします。
しかし、種類が多少違うというだけでなく、やはり日本の桜の写真には心和みます。きっと送ってくれる人の、春を待ちわびた暖かい心がこもっているからでしょう。感謝!(ま)


黄色い景色 4.5.2002

ちょうど2年前、私がRDU空港に降り立ったときもそうだったが、今ノースカロライナの景色は全てが黄色い。空気も、道路も、車も、みんな黄色い。すべてに黄色い粉が積もっている。何を隠そう、これは全部「松の花粉」。当然、花粉症の人は大変だ。これが日本のスギ花粉だとしたら、、、と想像するだけで、アレルギー気味の私は気が遠くなる。
アレルギーに強い(ひ)がテニスをしようと言い出した。黄色くなったコートでテニスを始めると、ボールの落ちたところに砂ぼこりならぬ花粉ぼこりが立ち上り、アウトの判定が容易だった。(ま)


エイプリルフール 4.1.2003

毎年話題になるイギリスの大ボラならずとも、何か面白いことがないかとテレビを見ていましたが、ご時世がご時世だけにいまひとつ面白いものはありません。その中でマーサ・スチュワート(カリスマ主婦)の番組だけは、スポンジケーキを切ると中から本物のスポンジが出てきていました。あと、発電するポテトを開発したそうで、番組を撮影している自前スタジオの電力はすべてこのポテトでまかなっているとか。「これでもう、オイルに頼る必要はありません。」とチクリと戦争批判ともとれる発言も。
身近なところでは、ご近所のノースカロライナ大学の男子バスケの監督が成績の低下を理由に首になり(これは事実)、後任として卒業生のマイケル・ジョーダン(言わずと知れたバスケの神様)が有力候補だという怪情報が流れました。これは真っ赤な嘘、ライバルのDUKE大学の仕業でした。
夜になって、香港の映画スター、レスリー・チャンの訃報を聞きました。映画好きの(ま)は大変ショック、香港映画界の偉大な損失です。嘘と思いたい事実が最後に来るなんて、やっぱりつまらないエイプリル・フールでした。(ま)


土にこだわる 3.2003

春は洋の東西を問わずガーデニングの季節だ。いわゆるホームセンターには苗や肥料や土など園芸グッズがうずたかく積まれ、一斉に売られ始める。面白いのは、すでに咲いている花ばかり売ってあること。種から育てるなんて辛抱強いことは性格に合わないのだろう。つまり買ってきた花を庭に植え替えるだけ。「最小限度の苦労で最大の成果を」という訳だ。
この効率的園芸主義に反旗を翻すべく(言うほど大したこともないが)、最近コンポストを作り始めた。これがハマる。ふた付きのバケツに土と生ゴミを入れ数日置くと、微生物がキレイにゴミを分解し、いかにも栄養分の多そうな黒い土に変わる。臭いもまったくしない。だし昆布でミネラル、卵の殻でカルシウム、緑茶でビタミンC、果物で糖分を補給、などと考えるのも楽しい。あまりに面白いので最近は冷蔵庫を開けて埋められそうなものを探してしまう。本末転倒だ。(ま)


キャラター商品 3.2002

大学のキャンパスを歩くと、同じ色の服を着ている学生によく出会う。その色は、間違いなく大学のイメージカラーである。
アメリカの各大学は独自の色やニックネーム、マスコットを持つ。(例:ご近所のUNCは空色、"Ter Heels"、羊くん。DUKEは青色、"Blue Devils"、悪魔くん。)そして、売店にあるそれを使った商品の充実ぶりには驚かされる。例えば、服だけでもTシャツやトレーナーは20種類以上、キャップ、ベビー服、子供服(女の子用には大学チアガールのコスチュームもアリ)、スポーツごとのユニフォームも一般向けに販売。文房具やマグカップは勿論のこと、部屋のラグ(小さな絨毯)にサンタさんの置物、ピアス、ぬいぐるみ、置き時計、写真立て、果ては犬の散歩用ひもに至るまで、全て大学のロゴ付きだ。
面白いのは、学生もその親も職員もその子どもも、地域の人もみな誇らしげにこれらを身に付けること。車には必ず自分の大学のステッカーが張ってある。文京区本郷の住人が「東京大学」とロゴのついた服を着て「The University of Tokyo」のステッカーを貼った車に乗っているようなものだ。表面的な「学歴主義」なら、こっちのほうがよっぽどすごいぞ(笑)。(ひ)(ま)も出身大学に誇りはあるけど、ロゴ入りTシャツを着る気はしないなぁ。ある意味、羨ましいような気もする。(ま)


私の記憶が確かならば 3.26.2003

アメリカでも日本のテレビ番組が放送されています。ポケモンやドラゴンボールなど多くのアニメ番組と並んで人気なのが「The Iron Cheff 料理の鉄人」です。全て英語に吹き替えられていますが、なぜか鹿賀丈史のセリフだけは字幕を付けて日本語のまま。つまりテレビで聞ける唯一の日本語は「わーたしの記憶が確かならば、、」の彼の声だけなのです。そしてこれまたなぜかピットレポートの放送席への呼びかけだけは「フクイサーン!」。学位を持っている服部氏は必ず「ドクターハットリ」と呼ばれます。(ひ)


ソムリエ田崎氏 3.26.2003

その「料理の鉄人」に挑戦者としてソムリエ世界チャンピオンの田崎氏が出演されたことがありました。料理は本職ではないながらどっこいどっこいなかなかの腕前。そして試食では(こちらは本職)一人一人に合わせてセレクトしたワインと一緒に。料理を食べる審査員たちがいつもとは違って口数が多く、しかも楽しそうな顔、顔、顔!これこれ、これなのです。やっぱり食事は会話を楽しみながら楽しくなくっちゃね。この雰囲気を演出できる田崎氏はやっぱりさすがのプロです(ちなみにイタリアンの鉄人に勝っちゃいました)。以来、ワインを開けるときには(ひ)のピン・コレクションにあるソムリエバッジをひっぺがし、胸に付けてはソムリエ気取りで(ま)にサーブするようになりました。中身は伴わないので気分だけですが、気分だけでも、ね。(ひ)


4 と 6 3.25.2003

アメリカ人やヨーロッパ人は字がむちゃくちゃ「ヘタ」な人が多いのは周知の事実。なのでタイプライターが必須だったのでしょうけど。手書きのメモに悩まされることもしばしばですが、もうしかたが無いと割り切っています。しかしやっぱり困るのが数字が読めないとき。これをいったいどうやったら読み間違うのか想像もつかないかもしれませんが、一番分かりづらいのが「4」と「6」です。4ドル99セントと思って買った商品が実は6ドル99セント(詐欺か?)だったこともありました。ホテルで 706 号室のと書いてあるのに鍵が開かなかったら次は迷わず 704 号室にトライします(それでちゃんと開いたりする)。ちなみにザビくんの字は7と4が区別つきません。もう頭が混乱しまくりです。(ひ)


ロックコンサート 3.19.2003

2年も住んでいて未経験なのがロック系コンサート。という訳でボンジョビのコンサートに行って来た。一人70ドルのチケット。客層はほぼ全員が白人(親子連れ多し)。地元のRBCセンター(3万人収容)では開戦後初のイベントのため、入場者全員に金属探知機を使っての身体検査が行われた。
7時半から時間どおり始まったのは"The Goo Goo dolls"(グー・グー・ドールズ)というバンドの演奏。前座と思いきや1時間たっても演奏は続く。さすがに不安になる。「もしかして、これがボンジョビ?」やっと終わったと思うと次の出演者が出る様子もない。隣の女性に聞くと、前座が1時間程度演奏するのは普通で、間が30分ほどあいて次が始まるらしい。「以前行ったコンサートでは前座が3組あって、6時から始まってお目当てが出たのは10時だったわ。」とのこと。周りを見ると今ごろのんびり会場入りしている観客も結構いる。一体いつ始まるんだ!?
さて、9時に始まったのは幸いにしてボンジョビの演奏。ボーカルのジョンは俳優としても活躍するだけあってさすがの貫禄。歌は文句無く上手いし、金髪で笑顔がかわいいのだ。しかし、チビで足も短くアクションも結構ドンくさい((ひ)談)のは否めない。ま、それもファンにとっては親近感が持ててたまらないのだろうけど。ヒット曲の連発で、2時間はあっという間だった。と言いたいところだが、会場はアルコールも買えるため酔っ払いが続出で、2階席からはビールも降ってきた。楽しかったけど、もう行かないだろうな。多分。(ま)


Sweet Home Alabama 3.2003

この映画、日本では違う邦題になっているのでしょうか?我が家では DVD で購入。アラバマといえば南部田舎州の代名詞のようなところですが(フォレスト・ガンプもアラバマ出身、市まで同じのよう)、その南部の風景や主人公メラニーの旧友たちがしゃべる南部訛り、彼女が心揺れるサザン・ホスピタリティ溢れる家族や旧友たちとのふれあい、などなど、アメリカ南部のことがとてもよく描かれた映画で、これは面白かったです。大の大人たちが南北戦争の戦士に成りきって戦場を再現しているお祭りには笑いました、、ありえます。NYで成功を収めていたメラニーに向かって旦那さんが「アクセントが戻ってきてうれしいよ」と話しかけますが、博多から東京へ行ってすっかり東京弁ですまし顔の友人が帰省して次第に博多弁に戻ると(ひ)もやっぱりうれしいので、同じような気持ちなのでしょう。仮装戦場に向かう父親の準備を手伝う母親という姿は博多山笠での各家庭で見られる様子を連想させました。とにかく、アメリカ南部のことがよく分かる映画です、これはオススメ。それにしてもNY市長はマーサ・スチュワートそっくりだったぞ。本人かと思ったほどです。今でも本人だったと言われたら信じてしまいそう。(ひ)

Alabama


不要品のリサイクル 3.2003

古くなたTシャツやポロシャツを袋につめ、隣町ダーラムにある寄付センターに持っていった。アメリカでは家庭の不要品のリサイクルが日本よりも盛んである。品物がこれまたすごい。ブランド子供服なんてレベルではない。無料の企業PR用Tシャツ(着古してヨレヨレ)、縁の欠けた皿、菓子の空き缶、靴の片方、手垢で真っ黒のぬいぐるみなどなどが「寄付」され、それを誰かが買ってゆく。この地域では公立学校もリサイクルショップを運営しており、利益は学校に還元される。
友人メリから教えてもらった今回のセンターでの利益は、身体障害者やヒスパニックにコンピュータ教育を施す一助となるそうだ。店内はシャツもズボンも均一価格の3.75ドル。客層を見て、同時に貧困層の生活の助けとなっていることも理解できた。よく出来たシステムである。「サンキュー」もなく古着を受け取った疲れきったおばさん(おそらくボランティア)に、そのポロシャツはラルフローレンだからすぐに売れるわよ、頑張ってね、と心の中で言った。(ま)


アカデミー賞の話題作 3.12.2003

今週はUNCのMBAが春休みのため、学生の友人と一緒に遊ぶことが多い。(私がMBAなのではありません、念のため。)今日はアカデミー賞12部門にノミネートされている映画「シカゴ」を見に行った。ポスターを見ると、主演女優賞、助演女優賞はあるのに男性主演賞のノミネートはない。主演男優は誰かと思えばリチャード・ギア。ミュージカル映画だというのに歌が上手いわけでもなく、タップダンスは吹き替え、努力の無い演技にそれも納得。女性陣のダンスは見事で悪い映画ではなかったが、これが今年度を代表する映画になるのはちょっと「?」かな。(ま)


残されるの者の孤独 3.2003

(ひ)(ま)の住むノースカロライナ州チャペルヒル・ダーラム地域には、UNC やデューク大学へ研究留学の先生方をはじめ意外と多くの日本人の方が暮らしてあります。困った時には助け合い、時には一緒に食事をしたり旅行にも行ったりと、(ひ)(ま)家もよい方々に出会い、いい関係でお付き合いさせていただいていました。・・いました。・・・いました。そうなのです、問題はこれが「過去形」になってきていること。
到着直後の一番つらかった時期にセットアップを手伝っていただき、またよくお食事に誘ってくださったS田先生が日本に帰国されたのが最初のつらい別れでした。S田先生には本当に頭があがりません。よく一緒にビールを飲んで盛り上がったY成先生ご一家が帰国される時には涙が出そうでした。アメリカでの遊び方を伝授していただいた U 田先生ご夫妻もご帰国、さらにおそらくは最もコアに遊んだK谷先生とMねこ奥様が日本に戻られたときにはあまりの喪失感に放心状態で見送りました。さらにさらに頼れる男K創センセ率いるS藤ご一家も来週ご帰国となり、まだもう1年(2年?)ほど滞在予定の(ひ)(ま)家は見送るばかり。特にこういう環境では出会いに別れがつきものなのもよく分かりますが、次に会えるとしても数年後、とても寂しいお別れです。まさに残される者の孤独。というわけで寂しい(ひ)(ま)家と遊んでくださる方々がいらっしゃいましたらぜひご一報を。(ひ)


恋の季節 3.3.2003

今日は日本ではお雛祭り。アメリカ各地に住む日本人のご家庭でも、小さな女の子がいらっしゃる家庭では成長を願ってお雛様を飾っていることでしょう。どうかすくすくと育ってね、と我々も陰ながらお祈りしております。 さて、今は小さな女の子たちも、お年頃にさしかかるにつれ恋もすることでしょうが、今現在(ひ)の身近で恋の季節真っ盛りの幸せなカップル達が、、、それは研究所に住む無数の「カナディアン・グース」たちです。いつもは大群(ホントに大群)をなしてエサをついばんだり湖で水浴びしている彼らですが、毎年この季節は2匹一組で行動しています。まさに恋の季節真っ盛り。たまにパートナーに恵まれない一匹ガモがいると気が立っているので要注意、(ひ)は去年襲われました(笑)。そんな彼らの愛の結晶、子ガモの姿が春になると見れるはずなのですが、あまりにも増えすぎたために研究所では近年、卵を回収して処分しているとのこと。熱い恋もほどほどに、ということでしょうか?(ひ)


いつかパスタの貴公子 3.1.2003

フトコロが暖かかったので(死語?)モールに行ってショッピング。(ひ)はMacショップでワイヤレスのマウスを、(ま)はウイリアム・ソノマでイタリア製のパスタマシンをお買い上げ。このパスタマシン、実はお正月に見た「料理の鉄人」に出てきた「パスタの貴公子」に影響を受け、(ひ)も「料理が出来ない男」の汚名をこれで返上しようという魂胆なのです。(ひ)デビューのあかつきには、(ま)がギターを練習して登場のBGMを奏でることを約束しました。つづく。(ま)


定期購読 2.26.2003

好きな雑誌があれば是非定期購読をオススメしたい。料金は前払いだが、定価の50%は当たり前、中には70%OFFもある。
ちなみに我が家は、「Sports Illustrated」(スポーツ週刊誌)「Newsweek」(時事週刊誌)「Martha Stewart Living」(マーサの月刊誌)「House Beautiful」(インテリア月刊誌)の4誌を購読中だが、インテリア誌はキャンペーンで1冊1ドル(定価3.95ドル)、スポーツ誌に関しては4ヶ月分の申し込みで、なぜか1年ほど送られ続けている。先日は水着ギャル満載の特別号までポストに入っていた。一体、原価はいくらなのか・・・。(ま)


「牛」 2.2003

日本の友人あけちゃんから船便で小包が届いた。箱一杯の日本食料品、どうもありがとう!!しかし、いくら豪快な性格とはいえ随分大雑把な梱包だ。よく見ると、多くの食品に開封した後が。「揖保の糸そうめん」が一束だけ抜きとられ、「すし太郎」の外袋はカッターで切られている。お詫びのつもりか、A嬢が入れた記憶の無いアメリカ製のパスタソースも入っていた(怖くて処分)。そして極めつけは「(輸入が)禁止されている材料のため、4Kgのビーフ・カレー・ソースを抜き取り廃棄処分しました。」という税関からの書類。どうやら税関で徹底調査を受けたらしい。
日本での狂牛病の発生を受け、流入を食い止めようと米国の税関が厳しくなっている。しかし、聞くところによると税関職員全員が日本語を読めるはずも無く、判断の基準は「牛」という字らしい。家にあった日本のカレーの箱を見てみた。「肉関連原材料不使用」と書いてあった。逆効果のような気がする、少なくともアメリカの税関では。
(ちなみに「4Kgのカレーソース」はレトルトカレーだったそう。「こくまろカレー」はしっかり届いていた。)(ま)


この家、貸します 2.2003

ある日、隣のラボのボスが広告を出していました。「11ヶ月間サバティカルで英国に行くことになりました。その間、我が家に住んでくれる人はいませんか?Jons Ferry Rd の4ベッドルームの家です。なんと家賃は月300ドル、どう?お得でしょ」という内容だったそのメール。あと1年ほどこちらに住む予定の(ひ)(ま)にとっては渡りに舟とばかりに食いつきました。早速話しに行くと、なぜかおじさん申し訳なさそうな顔。聞けば、家はもちろんだけど、飼っている大型犬2匹も面倒をみてほしいとのこと。さすがにそりゃないよな〜、ということで丁重にお断りさせてもらいました。甘い話には迂闊に飛びつけません、はい。(ひ)


我が家のペット 2.2003

アメリカでは犬も猫も室内で飼う。庭で飼おうものなら動物虐待である。我らのアパートでもレトリバーなど大型犬(それも2匹)を飼っている人は多く、アパート側も保証金(1キロにつき100ドル。返金なし)を払えばそれでOKなのである。
ちなみに、我が家のペットはベランダから見える池にいる小亀3匹((ひ)のランチの残り物のクロワッサンが好物)はじめ、推定年齢30歳の大亀(年に3回ほど生存を確認)、雑魚多数、ベランダにつるした人口蜜を吸いに来るハチドリ(ホバーリングで空中に静止するのが得意技)、アメリカの大リーグのユニフォームでもおなじみの真っ赤な鳥カーディナルはじめ鳥多数、鳥の餌を横取りするリス(現在冬眠中)など。スペシャルゲストとして、時々ベランダ椅子に堂々と座っていて我らを驚かせる毛並みのよいネコ(なでると高級シャンプーの香りがする)。保証金は払っていないが、十分に楽しませてもらっている。(ま)


Spirited Away 2.7.2003

「千と千尋の神隠し」の英語版(上記はそのタイトル)がアジア映画フェスティバルの一環としてご近所のDUKE大学で上映(無料)されたので見に行く。こちらでも人気のようで、異例の2回上演。夜の9時半からというのにほぼ満席。映像の美しさはもちろん、「チヒゥロ」と「ハクゥ」(吹き替えではこう発音する)の恋物語に(ひ)も(ま)もウルウル。場内からもあちこちですすり泣きが。。。終了と同時に自然と拍手が起こったのは、日本人として誇らしかったゾ。アカデミー賞、是非取って貰いたいものです。(ま)


空港で刃物が見つかる 1.2003

テロ以降、空港の検査は格段に厳しくなった。飛行機に乗るほうも命がけなので協力は惜しまないが、何かの間違いで不審人物と思われても困るのでやはり緊張する。日本に一時帰国する朝、最寄のラーレイ・ダーラム国際空港で手荷物検査場にて、靴まで脱いで万全の体制で金属探知機をくぐった(ま)は係員に呼び止められる。手荷物をX線に通したら刃物が見えるというのだ。目の前で荷物を開けられ、ポーチをひとつづつチェックされ、「これだ!」と係員が手にしたのは何とビューラー(まつげのカーラー)。持ち手がハサミに見えたらしい。これで大丈夫だねと、と再度X線に通すと「まだ刃物が見える。」 係員の人数はどんどん増え、(ま)は青ざめた。そしてその時、頭の中にバックの中にあってはならないものの存在が思い浮かんだ。これからの長い旅路の最初から不審人物などと疑われては非常に困る。ここは協力する姿勢を前面にアピールするしかない。「あ、思い出しました。私持っています、刃物持っています!」そう叫びつつ、係員にお願いして化粧ポーチから出してもらったのは、金城武のプリクラが貼られたケースに入った、眉毛手入れ用の小さなハサミ。穴があったら入りたい。おまけにドキドキしたのなんのって、寿命が縮まる思いだった。
その後は、係員の指示に従い、一度航空会社のカウンターに戻り、貨物室を通り抜け、荷物積み込み中のベルトコンベアの横でスーツケースを開けて「刃物」を仕舞った。そして再度手荷物検査場を訪れると、係員のみんなが「おおっ、刃物がないぞ!今度は刃物がないぞっ!」と喝采の声を上げて迎えてくれた。その声に答えるべくガッツポーズをする(ま)を、待ちつかれた(ひ)が不思議そうに見ていた。皆さんもお気をつけください。(ま)



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