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![]() 3行アメリカ Daily Life 2003年 1-4月 暮らしの中のハプニング! ![]() |
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誰も言わない 4.29.2003先日土曜日、行きつけのスーパー、ハリス・チーターで買い物をした。週明け、銀行残高を調べたところ、何とカードから二重にお金が引かれていた。その時はATM機能まで使ったので、何と172ドルの損である。早速店に文句を言いに言ったところ「私じゃ分かんないわ。明日5時までにここに電話して。」と紙切れを一枚渡されて、お詫びもなし。そう、アメリカは一事が万事これなのだ。担当者以外はまったく役に立たないし、ましてや自分のミス以外は謝ろうという気もない。おまけに何でも電話で済ます。英語が母国語でない者にとって、相手の顔が見えない電話は大敵なのに。。。 過剰包装? 1.2003商品を買う際「プレゼントなのできれいに包装してください。」とレジで頼むことは、アメリカでは皆無だ。ラッピングは、基本的に自分で包装紙を買って行うか、もしくは有料でお願いするかだ。有料でお願いすると、やっぱり下手で雑なラッピングで、結局自分でやり直す羽目になる。 泣きたくなるよなミュージカル 4.23.20038年前、NYで「レ・ミゼラブル」を見て英語も分からないのに大泣きして以来、ロンドンとニューヨーク(時々日本)でのミュージカル鑑賞は(ま)のスペシャルな趣味だ。ここノースカロライナでも時々、「本場ブロードウェイ仕込み(?)」の劇団が州都ラーレイにやってくる。 遊び分け 4.24.2003何かのイベントに出かけると、ある人種の割合が極端に高いのはよくあることだ。例えば、先日のミュージカル会場は99%が白人で、その近くで開催中のヒップホップ・サーカス会場に向かうお客さんは95%以上が黒人だった。ボンジョビのコンサートはほぼ白人、プロの曲芸バスケ・チームの時は黒人率が高かった。同じホテルでも、白人客が多いホテルと黒人客が多いホテルがある。(ちなみにアジア人はいつでもどこでも少数派です。中華料理店以外。)但し、これがイコール「差別」とは言えず(当然、平均所得の違い抜きには考えられないですが)、同じ入場料を払っても見たいものが違うという、好みや文化の違いでもある。 すてきなおうち 4.19.2003年に2回ほど、(ひ)のボスS氏の家でバーベキュー・パーティーがある。行く度にうっとりする、素敵な家だ。市内中心部よりちょっと入った閑静な住宅地のなかにあるその家は、「近所では小さいほう」らしいが、とにかく内外のインテリアが素晴らしい。センスよくまとまっていて、まさに"neat"(小奇麗で、きちっとしている)という誉め言葉がピッタリ。 訪問販売退治 7.2001近所のDuke大学で行われている会合で知り合ったティナから、あなたの家に遊びに行きたいと言われた。もちろんいいよ、と住所を教えて日時を決め、渡米3ヶ月にして初めての私自身の友達の訪問にウキウキしていたのもつかの間、会合の他のメンバーからとんでもないことを聞いた。彼女は、「包丁の訪問販売」が目的で各家を訪問しているらしい。それもかなり強引な商法で、馬鹿高い包丁を次々と取り出して説明を行い、高いと言ったらローンを進める。そして他の友人の名前と電話番号も聞き出し、次のターゲットにするらしい。すでに、断りきれず仕方なく買った人も複数いた。これはマズイ。(ま)の場合、相手が何言っているか分からないうちに契約書とか出来上がっていそうで、怖いぞ。 お金にまつわる意外な話 4.22.2003以前、ベルギー人のバートからベルギーのお札(今は無きベルギーフラン)を見せてもらったことがありました。「米ドルと違ってかっこいいだろう、偽造も絶対できないんだぜ」と彼は自慢げでしたが、ピンクにグリーンにとド派手な色の紙幣は、子供銀行券か いいとこ人生ゲームのお札のようにしか見えなかったのを覚えています。 質問に対する回答 4.15.2003「ガスマスクは買いましたか?」という質問。ここノースカロライナでは、そんな物騒なモノは見たことがありません。ニューヨーク発の映像ニュースを見たのではないでしょうか。NYは、同じアメリカでも別世界です。でも、NYの住人全員がそこまで用意しているとも思えません。 種の起源 4.14.2003ベランダで、10種類のハーブを育てようと種を蒔いた。かわいいバジルの芽が出てきたぞ、お、こっちはタイムだ。と思いきや、すべての植木鉢から同じ形の芽が生えてくるではないか!どうも、おかしい。不審に思っている間にも、「バジルとタイム」はすくすくと育っていく。思い切って1本引き抜いてみると、種の形がどう見ても我が家のベランダにある野鳥の餌そっくり。鳥が餌をついばむ時にぽろぽろとこぼれた種が、あちらこちらの植木鉢の中に着地し発芽したようだ。 ラジオの時間 4.2003ラジオのチャンネルを合わせると、日本より多くののラジオ局があることに気づく。アメリカには全国で908のラジオ局があるそうだ。日本のNHKに近いのが”National Public Radio"(NPR)。非営利団体が運営し、コマーシャルなし。正確には、このNPRが作る番組を各地域のラジオ局が買い求めて放送している。2900万人が(特に最近は、イラク戦局の最新情報を求めて)少なくとも週に一度はチャンネルを合わせる人気局だ。それ以外は各ラジオ局とも特徴ある選曲で楽しませてくれる。我が家のお気に入りは、ジャズ・チャンネルとクラシック・チャンネル。70−80年代ヒットソング・チャンネルもあり、いつも懐かしい曲がかかっている。その他、もちろんヒット曲チャンネル、キリスト教チャンネル(お説教がいっぱい)、カントリー・ミュージック(アメリカ版演歌)チャンネルなどなど。 地域が作る学校 4.8.2003日本の友人(先輩)が、最少年のPTA副会長に就任したというニュースを聞いた。彼女の人柄と実力を考えると納得の人選だ。間違いなく学校に新風を吹き込むでしょう。日本の公立小学校にも親と地域の教育力が必要だという話を聞いて、なるほどなあと思っていたところに、すごいものを見た。 全国的に時差ぼけ 4.7.2003アメリカ人は、年に2回時差ぼけになります。そう、サマー・タイム(夏時間)の始まりと終わりの日です。4月の第一日曜日が始まった夜中、時計を1時間進めます。正式名称「デイライト・セービング・タイム」とも言うように、夜8時に太陽が沈んでいたものが、夜9時まで明るくなるのです。よって使う電気が少なくなる、というよりは、明るいので仕事が終わってもうひと遊び、という経済的効果の方が大きいような気がしますが、どうなんでしょう。とにかく、夏時間は「楽しい夏の始まりだ!」という気分を高める効果大です。日本でも戦後数年間だけ導入されたと聞いたことがあります。竹中さん、経済浮揚の秘策にいかがでしょう?あ、でも日本ではコンピューター管理の課題が多そうですね。 さくらさくら 4.6.2003会えない友人から、近況に添えてメールで写真なぞ送ってもらうのはとってもうれしいものです。 黄色い景色 4.5.2002ちょうど2年前、私がRDU空港に降り立ったときもそうだったが、今ノースカロライナの景色は全てが黄色い。空気も、道路も、車も、みんな黄色い。すべてに黄色い粉が積もっている。何を隠そう、これは全部「松の花粉」。当然、花粉症の人は大変だ。これが日本のスギ花粉だとしたら、、、と想像するだけで、アレルギー気味の私は気が遠くなる。 エイプリルフール 4.1.2003毎年話題になるイギリスの大ボラならずとも、何か面白いことがないかとテレビを見ていましたが、ご時世がご時世だけにいまひとつ面白いものはありません。その中でマーサ・スチュワート(カリスマ主婦)の番組だけは、スポンジケーキを切ると中から本物のスポンジが出てきていました。あと、発電するポテトを開発したそうで、番組を撮影している自前スタジオの電力はすべてこのポテトでまかなっているとか。「これでもう、オイルに頼る必要はありません。」とチクリと戦争批判ともとれる発言も。
土にこだわる 3.2003春は洋の東西を問わずガーデニングの季節だ。いわゆるホームセンターには苗や肥料や土など園芸グッズがうずたかく積まれ、一斉に売られ始める。面白いのは、すでに咲いている花ばかり売ってあること。種から育てるなんて辛抱強いことは性格に合わないのだろう。つまり買ってきた花を庭に植え替えるだけ。「最小限度の苦労で最大の成果を」という訳だ。 キャラター商品 3.2002大学のキャンパスを歩くと、同じ色の服を着ている学生によく出会う。その色は、間違いなく大学のイメージカラーである。 私の記憶が確かならば 3.26.2003アメリカでも日本のテレビ番組が放送されています。ポケモンやドラゴンボールなど多くのアニメ番組と並んで人気なのが「The Iron Cheff 料理の鉄人」です。全て英語に吹き替えられていますが、なぜか鹿賀丈史のセリフだけは字幕を付けて日本語のまま。つまりテレビで聞ける唯一の日本語は「わーたしの記憶が確かならば、、」の彼の声だけなのです。そしてこれまたなぜかピットレポートの放送席への呼びかけだけは「フクイサーン!」。学位を持っている服部氏は必ず「ドクターハットリ」と呼ばれます。(ひ) ソムリエ田崎氏 3.26.2003その「料理の鉄人」に挑戦者としてソムリエ世界チャンピオンの田崎氏が出演されたことがありました。料理は本職ではないながらどっこいどっこいなかなかの腕前。そして試食では(こちらは本職)一人一人に合わせてセレクトしたワインと一緒に。料理を食べる審査員たちがいつもとは違って口数が多く、しかも楽しそうな顔、顔、顔!これこれ、これなのです。やっぱり食事は会話を楽しみながら楽しくなくっちゃね。この雰囲気を演出できる田崎氏はやっぱりさすがのプロです(ちなみにイタリアンの鉄人に勝っちゃいました)。以来、ワインを開けるときには(ひ)のピン・コレクションにあるソムリエバッジをひっぺがし、胸に付けてはソムリエ気取りで(ま)にサーブするようになりました。中身は伴わないので気分だけですが、気分だけでも、ね。(ひ) 4 と 6 3.25.2003アメリカ人やヨーロッパ人は字がむちゃくちゃ「ヘタ」な人が多いのは周知の事実。なのでタイプライターが必須だったのでしょうけど。手書きのメモに悩まされることもしばしばですが、もうしかたが無いと割り切っています。しかしやっぱり困るのが数字が読めないとき。これをいったいどうやったら読み間違うのか想像もつかないかもしれませんが、一番分かりづらいのが「4」と「6」です。4ドル99セントと思って買った商品が実は6ドル99セント(詐欺か?)だったこともありました。ホテルで 706 号室のと書いてあるのに鍵が開かなかったら次は迷わず 704 号室にトライします(それでちゃんと開いたりする)。ちなみにザビくんの字は7と4が区別つきません。もう頭が混乱しまくりです。(ひ) ロックコンサート 3.19.20032年も住んでいて未経験なのがロック系コンサート。という訳でボンジョビのコンサートに行って来た。一人70ドルのチケット。客層はほぼ全員が白人(親子連れ多し)。地元のRBCセンター(3万人収容)では開戦後初のイベントのため、入場者全員に金属探知機を使っての身体検査が行われた。 Sweet Home Alabama 3.2003この映画、日本では違う邦題になっているのでしょうか?我が家では DVD で購入。アラバマといえば南部田舎州の代名詞のようなところですが(フォレスト・ガンプもアラバマ出身、市まで同じのよう)、その南部の風景や主人公メラニーの旧友たちがしゃべる南部訛り、彼女が心揺れるサザン・ホスピタリティ溢れる家族や旧友たちとのふれあい、などなど、アメリカ南部のことがとてもよく描かれた映画で、これは面白かったです。大の大人たちが南北戦争の戦士に成りきって戦場を再現しているお祭りには笑いました、、ありえます。NYで成功を収めていたメラニーに向かって旦那さんが「アクセントが戻ってきてうれしいよ」と話しかけますが、博多から東京へ行ってすっかり東京弁ですまし顔の友人が帰省して次第に博多弁に戻ると(ひ)もやっぱりうれしいので、同じような気持ちなのでしょう。仮装戦場に向かう父親の準備を手伝う母親という姿は博多山笠での各家庭で見られる様子を連想させました。とにかく、アメリカ南部のことがよく分かる映画です、これはオススメ。それにしてもNY市長はマーサ・スチュワートそっくりだったぞ。本人かと思ったほどです。今でも本人だったと言われたら信じてしまいそう。(ひ) 不要品のリサイクル 3.2003古くなたTシャツやポロシャツを袋につめ、隣町ダーラムにある寄付センターに持っていった。アメリカでは家庭の不要品のリサイクルが日本よりも盛んである。品物がこれまたすごい。ブランド子供服なんてレベルではない。無料の企業PR用Tシャツ(着古してヨレヨレ)、縁の欠けた皿、菓子の空き缶、靴の片方、手垢で真っ黒のぬいぐるみなどなどが「寄付」され、それを誰かが買ってゆく。この地域では公立学校もリサイクルショップを運営しており、利益は学校に還元される。 アカデミー賞の話題作 3.12.2003今週はUNCのMBAが春休みのため、学生の友人と一緒に遊ぶことが多い。(私がMBAなのではありません、念のため。)今日はアカデミー賞12部門にノミネートされている映画「シカゴ」を見に行った。ポスターを見ると、主演女優賞、助演女優賞はあるのに男性主演賞のノミネートはない。主演男優は誰かと思えばリチャード・ギア。ミュージカル映画だというのに歌が上手いわけでもなく、タップダンスは吹き替え、努力の無い演技にそれも納得。女性陣のダンスは見事で悪い映画ではなかったが、これが今年度を代表する映画になるのはちょっと「?」かな。(ま) 残されるの者の孤独 3.2003(ひ)(ま)の住むノースカロライナ州チャペルヒル・ダーラム地域には、UNC やデューク大学へ研究留学の先生方をはじめ意外と多くの日本人の方が暮らしてあります。困った時には助け合い、時には一緒に食事をしたり旅行にも行ったりと、(ひ)(ま)家もよい方々に出会い、いい関係でお付き合いさせていただいていました。・・いました。・・・いました。そうなのです、問題はこれが「過去形」になってきていること。 恋の季節 3.3.2003今日は日本ではお雛祭り。アメリカ各地に住む日本人のご家庭でも、小さな女の子がいらっしゃる家庭では成長を願ってお雛様を飾っていることでしょう。どうかすくすくと育ってね、と我々も陰ながらお祈りしております。 さて、今は小さな女の子たちも、お年頃にさしかかるにつれ恋もすることでしょうが、今現在(ひ)の身近で恋の季節真っ盛りの幸せなカップル達が、、、それは研究所に住む無数の「カナディアン・グース」たちです。いつもは大群(ホントに大群)をなしてエサをついばんだり湖で水浴びしている彼らですが、毎年この季節は2匹一組で行動しています。まさに恋の季節真っ盛り。たまにパートナーに恵まれない一匹ガモがいると気が立っているので要注意、(ひ)は去年襲われました(笑)。そんな彼らの愛の結晶、子ガモの姿が春になると見れるはずなのですが、あまりにも増えすぎたために研究所では近年、卵を回収して処分しているとのこと。熱い恋もほどほどに、ということでしょうか?(ひ) いつかパスタの貴公子 3.1.2003フトコロが暖かかったので(死語?)モールに行ってショッピング。(ひ)はMacショップでワイヤレスのマウスを、(ま)はウイリアム・ソノマでイタリア製のパスタマシンをお買い上げ。このパスタマシン、実はお正月に見た「料理の鉄人」に出てきた「パスタの貴公子」に影響を受け、(ひ)も「料理が出来ない男」の汚名をこれで返上しようという魂胆なのです。(ひ)デビューのあかつきには、(ま)がギターを練習して登場のBGMを奏でることを約束しました。つづく。(ま) 定期購読 2.26.2003
好きな雑誌があれば是非定期購読をオススメしたい。料金は前払いだが、定価の50%は当たり前、中には70%OFFもある。 「牛」 2.2003日本の友人あけちゃんから船便で小包が届いた。箱一杯の日本食料品、どうもありがとう!!しかし、いくら豪快な性格とはいえ随分大雑把な梱包だ。よく見ると、多くの食品に開封した後が。「揖保の糸そうめん」が一束だけ抜きとられ、「すし太郎」の外袋はカッターで切られている。お詫びのつもりか、A嬢が入れた記憶の無いアメリカ製のパスタソースも入っていた(怖くて処分)。そして極めつけは「(輸入が)禁止されている材料のため、4Kgのビーフ・カレー・ソースを抜き取り廃棄処分しました。」という税関からの書類。どうやら税関で徹底調査を受けたらしい。 この家、貸します 2.2003ある日、隣のラボのボスが広告を出していました。「11ヶ月間サバティカルで英国に行くことになりました。その間、我が家に住んでくれる人はいませんか?Jons Ferry Rd の4ベッドルームの家です。なんと家賃は月300ドル、どう?お得でしょ」という内容だったそのメール。あと1年ほどこちらに住む予定の(ひ)(ま)にとっては渡りに舟とばかりに食いつきました。早速話しに行くと、なぜかおじさん申し訳なさそうな顔。聞けば、家はもちろんだけど、飼っている大型犬2匹も面倒をみてほしいとのこと。さすがにそりゃないよな〜、ということで丁重にお断りさせてもらいました。甘い話には迂闊に飛びつけません、はい。(ひ) 我が家のペット 2.2003アメリカでは犬も猫も室内で飼う。庭で飼おうものなら動物虐待である。我らのアパートでもレトリバーなど大型犬(それも2匹)を飼っている人は多く、アパート側も保証金(1キロにつき100ドル。返金なし)を払えばそれでOKなのである。 Spirited Away 2.7.2003「千と千尋の神隠し」の英語版(上記はそのタイトル)がアジア映画フェスティバルの一環としてご近所のDUKE大学で上映(無料)されたので見に行く。こちらでも人気のようで、異例の2回上演。夜の9時半からというのにほぼ満席。映像の美しさはもちろん、「チヒゥロ」と「ハクゥ」(吹き替えではこう発音する)の恋物語に(ひ)も(ま)もウルウル。場内からもあちこちですすり泣きが。。。終了と同時に自然と拍手が起こったのは、日本人として誇らしかったゾ。アカデミー賞、是非取って貰いたいものです。(ま) 空港で刃物が見つかる 1.2003テロ以降、空港の検査は格段に厳しくなった。飛行機に乗るほうも命がけなので協力は惜しまないが、何かの間違いで不審人物と思われても困るのでやはり緊張する。日本に一時帰国する朝、最寄のラーレイ・ダーラム国際空港で手荷物検査場にて、靴まで脱いで万全の体制で金属探知機をくぐった(ま)は係員に呼び止められる。手荷物をX線に通したら刃物が見えるというのだ。目の前で荷物を開けられ、ポーチをひとつづつチェックされ、「これだ!」と係員が手にしたのは何とビューラー(まつげのカーラー)。持ち手がハサミに見えたらしい。これで大丈夫だねと、と再度X線に通すと「まだ刃物が見える。」 係員の人数はどんどん増え、(ま)は青ざめた。そしてその時、頭の中にバックの中にあってはならないものの存在が思い浮かんだ。これからの長い旅路の最初から不審人物などと疑われては非常に困る。ここは協力する姿勢を前面にアピールするしかない。「あ、思い出しました。私持っています、刃物持っています!」そう叫びつつ、係員にお願いして化粧ポーチから出してもらったのは、金城武のプリクラが貼られたケースに入った、眉毛手入れ用の小さなハサミ。穴があったら入りたい。おまけにドキドキしたのなんのって、寿命が縮まる思いだった。 |