| Home | 3mikan | 3us-D | 2011 | Tabi | Food | Railbook | Zero mile | Cardboard | Mo41057 | 525600 | Pins | Jamaica |



3行アメリカ イエローストーン旅行編



| 2011ふたたび | Daily Life | 2004 | 2003c | 2003b | 2003a | 2002 | 2001 |
| People | English | Kitchen | Culture | WASURE | Sports | 停電 | 胃潰瘍 | 病院 | お薬 |


開かずのオープンカー 8.24.2003

今回の旅行の目玉のひとつに、レンタカーが「オープンカー」ということがあった。レンタカー会社でキーを受けとり、駐車場で見たのはシルバーのフォードのマスタング。かっこいー!早速運転する(ひ)。(ま)もワクワク。苦難が待ち受けているとは知らずに…。

アメリカではオープンカーはとても人気がある。車種は、2人乗りのマツダのミヤタ(ユーノス・ロードスター)からベンツまで様々。高速道路でカバーを外し、120Km/hで走っているのもよく見かける。雨が降っても、駐車中も、カバーを外したままの人も多い。さて、初日。夕方に国立公園内に入って、カバーを外して走ってみる。「さ、寒い…。」高度が高かったこともあって、Tシャツにベストの(ま)は凍えた。つづいて翌日の日中に走ると、「あ、暑い…。」焼け付くような日差しが、全身を包む。ついに2日目の夕方、(ま)は環境の変化についてゆけず風邪の初期症状でダウンした。3日目、オープンカーを借りたことをかなり後悔しながらも、(ま)はだんだんオープンカーに乗るコツを覚えた。朝からは厚着をして乗ると、冷たい風が心地よい。紫外線の強い日中は、思い切ってカバーを閉める。夕方は再び厚着をしてオープンに。という訳で、朝の10時から夕方4時までオープンカーのオープン禁止令が発令された。(ひ)は不満顔だが体調を考えると仕方が無い。それにしても、扇風機の前で運転しているようなもので、オープンカーを運転するのは体力勝負だ。おまけに、暑いときはクーラーを、寒いときは暖房をガンガン入れて、それがそばから大気中に逃げてゆく。何だか環境破壊もいいところだぞ。
慣れてくると、高い空、360度の景色が見え、開放感が何ともいえなく心地よい。都会でなく、空気の綺麗な大自然の中でこそ楽しみたいドライブだ。最終日は、返却するのが本当に名残惜しかった。しかし、コートに帽子、手袋までして運転する(ま)の横を、同じマスタングに乗ったタンクトップにサングラスの50代のおばさんが颯爽と追い越していったのは、傍から見ても不思議な光景だったと思われる。(ま)


男の威厳 8.21.2003

大自然を旅してよく見るのは、映画「イージー・ライダー」ばりのオートバイ野郎達である。アメリカでは車は必需品なので貧乏人でも持つが、バイクは高価な趣味の品なのだ。ピカピカのハーレー・ダビッドソンを乗りこなす白人の中年以上のライダー達、話し掛けると意外に愛想はいいが、声なんかも低くて髭面で、夏でも真っ黒な皮のスーツに、腕にはヒラヒラのフリンジ、頭には星条旗のバンダナを巻き、独特の存在感をかもし出している。夫婦で2人乗りをして旅している姿もよく見るが、100%の確率で男性が運転をして、女性は後ろに乗っている。何故だ???何でも男女平等のこの国で、ライダーの役割分担だけは決まっているらしい。男の威厳っていうやつか?(ま)


トレーラーハウスにて 8.20.2003

イエローストーン国立公園は、アメリカでも有数の観光地だ。公園の中のホテル数は限られており常に満杯状態、半年前に予約が必要だったりする。つまり「売り手市場」な訳で、2箇所目のホテル「キャニオン ロッジ&キャビン」の部屋を見て我々は呆れていた。「これが、1泊100ドル…。」そこにあるのは、トレーラーハウスそのものだった。(映画などによく出てくる、トラックの荷台に乗っていそうなコンテナを家に改造したもの。中流以上の家庭が住む家とは言いがたい。)部屋数が多いだけに有象無象の客が集まっており、窓からはお隣の部屋も丸見え。ほぼ同時に到着したお隣さんは、オンボロの業務用トラックに荷物をギュウギュウに詰めてきた一家4人組。ガテン系の強面のお父さんと、肥満気味で愛想の無いお母さんに2人の子供。少なくともあまりいい印象は持てなかった訳で、「ノートパソコンを使うときには、カーテン閉めたほうがいいかも…。」と二人で話していた。
夜も更けてきて、窓際の机でパソコンを使っていた(ひ)が、感に耐えないような声で言う。「感心だね、あのお父さん。ずっと子供に本を読んであげているよ。」耳を澄ませば、カーテン越しに開けた窓から、「そこでクマが出てきました。ガーオ。」「うわぁ。」という声が聞こえてくる。夏休みにワシントン州から車ではるばる子供を国立公園まで連れてきて、長旅の疲れも見せずに子供の相手をしている。「見た目は怖かったけど、いいお父さんなんだね…。」カーテンは開けなかったが、そのお父さんの優しい声は、夜の8時から10時までずっと続いた。(ま)


似てない親子 8.19.2003

子供の顔が両親のどちらに似ているか、というのは定番の話題だが、時々全く似ていない親子を見かける。顔の造作の話ではない。人種が違うのだ。白人の両親に黒人の子供。白人の両親にアジア人の子供。また、兄弟は白人なのに1人だけ黒人ということも。様々な場合が考えれるが、アメリカでは「養子」という考え方が一般化している。我々の身近にも、韓国人の養子を迎え入れて、とても可愛がっている人がいる。養子を迎え入れるまでには、世話をする団体の面接を何度も受け、また様々な条件をクリアしないといけないそうだ。
旅先では、そんな似てない親子に出会うことが多い。不慣れな我々はそんな家族を見ると一瞬驚くが、どうしても「子供」を欲しかった親と、新しい「親」にめぐり合えた子供が、楽しいひと時を一緒に過ごしているのを見ると「本当によかったね。幸せにネ。」という気持ちになる。(ま)


ふたりせかい 8.18.2003

日常的に喋る日本人といえばお互いだけ、外で日本語を喋っている限りは周囲に理解されない、という環境で生活している(ひ)(ま)家にとって、緊張の瞬間は旅行先でやってくる。アメリカの観光地には日本人も少なからずいて、他人の日本語が聞こえる違和感と、我々の日本語が理解されているであろう緊張感から、おのずと無口になってしまう。今回のイエローストーン国立公園でも、一番乗りで間欠泉を待っていると、周囲に3組の日本人が集まった。いたたまれずにその場を離れる(ひ)。(ま)はひとりその場に残り、周囲の会話に耳を傾けていると、面白い発見があった。
3組のアメリカ在住日本人カップル(なぜか分かる)に共通していたのは、それぞれが二人だけの世界に浸った会話をしていること。内容というより、会話のペースや使っている言葉やかもし出す雰囲気が、他人を寄せ付けない、聞いているほうがこっぱずかしいくなるような、日本語でいうところの「ちょっとヘン」、なのだ。(ま)はこれをふたりせかいと名付けた。確かに毎日夫婦だけで話をしていると独自の会話パターンが醸成されるのは仕方がない。我が家にもこの傾向はあるだろう。しかし、50代と思しき男性に「よっちゃーん、はーい、お茶でしゅよぉ。」と魔法瓶のポットのふたを渡す40代女性を見た時は、さすがにゾッとした。我が家は大丈夫だと思うけど…多分。(ま)


よく働き、よく遊べ8.17.2003

アメリカには「ワーキングホリデー」はない(と思う)が、似たようなシステムで働く人に出会うことはある。ある会社が、安い労働力を欲しがっている雇用側と、アメリカ生活を経験したい異国の若者をマッチングさせる。多分、手数料やマージンを取るのだろう。雇用者は安い賃金で若者を雇い、若者は自由時間でアメリカ生活を満喫する。人気のある国だから成り立つ仕組みだろうが、友人のタイ人は、1年契約の住み込みの子守りになり、休みは週に1日、お給料は週に100ドルという条件で、最後はヘトヘトになって帰国していった。(楽しいことも多かったとは思うが。)去年はグランドキャニオンで、今年はイエローストーンで、公園内のホテルや施設で働く多くの異国の若者を見た。これも「観光地で働いて、オフは大自然を満喫!」という類のものだろう。彼らもハードワークなのかしら?去年、昼間ホテルのフロントでチェックインの手続きをしてくれたロシア人の若者は、夜には隣接するスーパーでレジを打っていた。結構長時間労働なのかも。今年ホテルの部屋の掃除をしてくれていた非常に感じのいい東欧系の若者は、ある月曜日には来なかった。他人の休日を、こんなに嬉しく思ったことはない。(ま)


飛行機の旅 8.16.2003

同時多発テロの前後で、アメリカの空港は随分替わった。以前は、出迎えの人はノーチェックで搭乗口まで行くことが出来た。スケジュールの遅れ・荷物紛失の多発・顧客対応の杜撰さが指摘され、告発TV番組まで出来る始末だった。それが一転、航空会社の倒産が相次ぎ、「旅行しましょう!」という広告が流れた。金属探知機では靴を脱いで時計やベルトを外すのは当り前、スーツケースに鍵をかけてはいけない空港も現れ、先日は荷物の取っ手の指紋らしきものまでチェックしていた。搭乗は出発30分前、搭乗前にも抜き打ち検査がある。安全に旅行が出来るのが一番なので異論は無いが、検査にかかる時間と長蛇の列を見るとウンザリすることはある。
ただひとつ変わっていないのは、どの空港であっても、預けた荷物がノーチェックで勝手に持ち帰れること。手持ちの番号札と照合するなんてこともないし、荷物受け取りのベルトコンベアは誰でも自由に出入りできる場所にある。荷物が無くならないのが不思議だけど、アメリカ人の良心なのか、目立ったトラブルは無いらしい。毎回妙に感心する。先日、食事を済ませて1時間ほど遅れて荷物を取りに行ったら、我が家のサムソナイトのスーツケースも端のほうでこじんまりと佇んでいた。(ま)


「旅するふたりの東西南北 グランドティトン・イエローストーン国立公園編」へ戻る



| 2011ふたたび | Daily Life | 2004 | 2003c | 2003b | 2003a | 2002 | 2001 |
| People | English | Kitchen | Culture | WASURE | Sports | 停電 | 胃潰瘍 | 病院 | お薬 |


NC27517 - since 3.15.2003
All Rights Reserved

NC27517
HOME