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ファイル32 New York, NY(7/3-6/2003)



今年はラッキーにも7月4日の独立記念日が金曜日!ということで、この3連休にプラス1日の休みをもらって、ついにニューヨーク旅行を計画しました。実は今まで旅した最北端はボルチモアまで。つまり南部と呼ばれるエリアばかりを車でうろちょろしていたわけです。むしろ南部の田舎町を好んで、宿敵ヤンキーの北部大都市は避けていた感すらあるのですが、この調子だとニューヨークにも行かずじまいになりそうだったので、自身のステップアップのためにも、「ここはいっちょう」大英断の決行とあいなりました。

ところが、計画の段階で一番大きな問題となったのは航空運賃の高さ。休みに絡んでいるせいもあるのか、なんと1人往復280ドル也。実は今月末のボストン便を調べたときも同様で、前年同時期と比較して倍以上の価格に驚きました。ニューヨーク便は100ドルを切っていたこともあったので、「アメリカではインフレでも起こっているのか?」と目を疑ってしまいました。とうわけで、(ま)がピックしたホテルの候補2つのうち駐車場代が安い方を選んで、帰りにペンシルバニア州のゲティスバーグに寄って帰ってくることにして、結局、車でニューヨークまで往復することに決定。(後日談・2週間後には4泊5日で99ドルという便が売りに出されてました。いったいどうなっているのでしょう。これが資本経済の原則なのか)

さてさて、今回のニューヨーク旅行の目的は、何と言っても本場ブロードウェイのミュージカルです。実はノースカロライナに来る地方公演のミュージカルに、立て続けに少々がっかりしていたので、ここはいっちょう!と鼻息荒く乗り込みました。(ま)の完璧な調査のおかげで、なんと到着後1時間にして3公演分のチケットを確保という驚異のパフォーマンスを発揮。さらに実際にミュージカルを観てみると、どのミュージカルも期待をはるかに上回って素晴らしく、(ま)がずっと強調していたように「さすがブロードウェイは一味も二味も違う」と溜息しきりで、都合3泊4日にして5本のミュージカルをたっぷり楽しんできました。以下は今回観賞したミュージカルの簡単な紹介で、(ま)との共作です。

RENT(7/3 8:00-)
文句なしに素晴らしいミュージカルです。(ひ)は幕が開いたわずか2分後にして、ロジャーとマークのどこまでも澄んで響き渡るような歌声にノックアウトされてしまいました。これがブロードウェイのミュージカルか!と衝撃を受けるに十分な作品で、ぜひとももう一度は観てみたい一本。NYで生きる若者の友情や貧困、同性愛をテーマにしたロック・ミュージカルで、7th Streetのバージンメガストアで購入(少し安い)したCDを最近は毎日聴いています。エンジェル(ゲイ)が慎吾ママの元ネタ説には(ま)も1票。(ひ)は慎吾ママを見たことないので何とも言えませぬ。チケットはインフォメーション・センターのクーポンを利用して、当日劇場窓口で90ドルの席を55ドルで購入(1階H列の中央)。

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Nine(7/4 2:00-)
なーんと! 俳優アントニオ・バンデラスが主役兼プロデュースで贈る夢のミュージカル。今回はこの Nine the musical を観るためにニューヨークまで来たと言っても過言ではないほどです。スランプに陥ったイタリア人映画監督グイドが、過去の女性関係の幻影に悩まされるという、いかにも男の夢を地で行くストーリー。しかし「Nine」というタイトルの元となるラストシーンでは、感動で体が震えてしまいました。バンちゃん(我が家での愛称)の出演はは限定8月まで。もちろん圧倒的人気なのでチケットの割引は期待せず、劇場窓口で滞在中の日程全ての中からベスト・シートを選んで定価101ドルで購入。すると、なんと席は前から3列目ど真ん中!バンちゃんがはねた水しぶきがかかる距離でした。ここだけは正規料金を払いましたが、その甲斐もあったというものです。
映画「エヴィータ」以来、アントニオ・バンデラスの大ファンの(ひ)(ま)なので、彼のミュージカル出演を目の前で見られて本当に夢のようでした。「男の色気ムンムン」というよりは、確実に演技・歌唱・ダンスをこなす実力派の俳優さんです。憧れのバンちゃんを、手を伸ばせば届きそうな位置で見られただけでも幸せだったのですが、予想外の収穫は豪華な脇役陣でした。TVドラマ「アリー・マイ・ラブ」でセクシー系秘書エレインを演じていたジェーン・クロコウスキーのセクシーな宙釣りでの歌唱(実は彼女も実力派。ひところに比べ随分痩せていました)。ブロードウェイの重鎮 チタ・リヴェラおばちゃんがバンちゃんと踊る迫力あるタンゴ(気合いを入れている鼻息まで聞こえました)。そして「どこかで見たことあるなー」と思っていた奥さん役のメアリー・S・マスターソンは、実は(ま)の好きな映画 "Bed of Roses" の主役を務めた女優さんでした(これまた歌が上手!)。観客も、年齢層が高く上品な感じの人が多かったです。(ひ)もこのミュージカルだけは持参したスーツを着て行きました。大人の出演者は、バンちゃん以外はすべて色っぽい女性です。前方の席に座っていると、思わぬプレゼントがあるかもしれません。それにしてもバンちゃん、かっこよかったです。
公演後は、楽屋出入口で待っているとバンちゃんが現れ、気軽にサインや握手に応じてくれました。(ま)は一生懸命バンちゃんに向かって話しかけていましたが、後ろのおばちゃんがスペイン語で話しかけるとそちらに反応していたので、半ば無視された格好になってご傷心の様子でした。そりゃしかたないわな。バンちゃん独占生動画映像もありますのでご覧になりたい方は我が家まで遊びに来てください。
<<バンちゃんはじめメインキャスト陣の出演は2003年10月5日まで延長されました。Nine の公演そのものはまだ続きます。>>

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The Phantom of the Opera(7/4 8:00-)
ご存知、天才ミュージカル作曲家アンドリュー・ロイド・ウェイバーの代表作。パリのオペラ座で繰り広げられる、怪人と歌姫の悲しくも美しい物語。ロンドン・日本・ラーレイでの地方公演で、これまで5回観ていましたが、ブロードウェイのものがダントツ最高でした。ファントム役のヒュ−・パナロ、クリスティン役のサンドラ・ジョセフはじめ、役者全員が圧倒的な歌唱力の持ち主で、彼らの大熱演、さらにセットの豪華さ、仕掛けの面白さ、楽曲の素晴らしさ、まさに夢の世界です。すでにストーリーが分かっていても、毎日CDを愛聴していても、ファントムが切なく歌うラスト・シーンでは涙が止まりませんでした。チケットはインフォメーション・センターのクーポンを利用、前日に劇場窓口で100ドルの席を50ドルで購入(1階のI列中央)。

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42nd Street(7/5 8:00-)
これもリバイバル作品で、田舎娘がショービジネスで大成功するまでの出世物語。たまたまチケットが取れたのであまり期待せずに出かけたところ、大人数が出演する華やかさ・大掛かりな仕掛け・分かりやすいストーリー、これぞクラシック・ミュージカルのアイコンとでも言うべき王道的作品に大満足の結果となりました。個人の歌唱力や演技力に注目するより、全体の雰囲気を楽しむほうが正解です。観客も年齢層が高く、会場全体がほのぼのとした雰囲気に包まれています。宝塚顔負けの、大人数でのタップダンスは圧巻です。いくつかパターンの違うミュージカルを観たいなら、この作品も観て絶対損はありません!その昔、新春スター隠し芸大会で見た記憶のある芸がいくつかあったので「ああ、これのパクリだったのね〜」とちょっと納得。チケットはロウアー・マンハッタンのtktsで、当日45分並んで定価約100ドルを54ドルで購入(1階のK列右側)。

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AIDA(7/6 3:00-)
Elton John と Tim Rice のシルバー・コンビ(?)がお届けするディズニー作品。後から知ったのですが、ヴェルディの同名オペラの焼き直しだそうです。エジプトの若者とアフリカの小国のお姫様の悲恋物語で、結果的には今回見た5本のミュージカルの中では最も「ふつう」でした。劇団四季が公演を決めたそうですが、無難でいかにも見目麗しきストーリーは、やっぱりいかにも四季が好きそうなミュージカルです。席が今一つだったせいもあるかもしれませんが、主役のトニ・ブラックストンの声はハスキー過ぎてセリフが聞き取りにくいほど、舞台装置も凝っているようで実は見せ場は意外に少なく、またエルトン・ジョンの曲に乗せて歌うティム・ライスの歌詞は、まるでロックを演歌歌手が歌っているような感じでした。ティムには、早くアンドリュー・ロイド・ウェーバーとの黄金コンビで新作を出して欲しいものです。
一番良かったのはアイダを囲んで奴隷が踊るシーンで、これはド迫力でした。また、隣りに座っていたご婦人がラストシーンで号泣していたことも、一応書き加えておきます。都合の良すぎる話ではありますが、確かにちょいと涙腺は緩みます。チケットはロウアー・マンハッタンのtktsで、前日45分並んで定価約100ドルを52ドルで購入(2階のE列左側)。

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チケットの取り方にはいろいろとあるでしょうが、並ぶ時間の節約とコストパフォーマンスのバランスを考えると、インフォメーションセンターもしくは Playbill のディスカウント・クーポンを使って劇場の Box Office で購入するのが一番いい方法のようです。今回はたまたまかもしれませんが、tkts で買ったチケットよりも良い席でした。同じ半額で並ばずに済んでさらに良い席なら、言うことありませんからね。
お次は是非とも今回は見逃した Hairspray や The Producers や Gypsy や Cabaret なども見たいところです。はあ、キリがないわ〜

ビバ!ブロードウェイ!!



さてさて、ブロードウェイ・ミュージカル以外でもいろいろと楽しんでくることができました。
Upper West Side では、ジョン・レノンが住んでいたダコタ・アパートや、(ま)が英語の練習のために何十回も観ていた映画「You've got mail」に出てくる各所を散策。メグちゃんが住んでいたアパート、トム・ハンクスと朝食を食べたホットドッグ屋 Gray's Papaya、小麦粉をまき散らしていたベーグル屋 H&H、高級グロッサリーの Zabar's、Cafe Lalo、Verdi Square、ラストシーンの Riverside Park などなど。ノースカロライナの田舎もいいけど、こういうところにも住んでみたいと、意外にも思ってしまいました。
Lower Manhattan では、グラウンド・ゼロ、自由の女神、また Brooklyn Bridge も歩いて渡りました。とてつもなく暑い日でしたが、橋の上では風が気持ちいいのとマンハッタンの摩天楼の景色が素晴らしく、さらに遠く自由の女神まで見えて一度は歩く価値ありです。
ホテル近くの Midtown、Times Square 周辺の他にも、Grand Central Station のオイスターバーで生牡蠣とクラムチャウダー、国連本部、スケートはさすがにできませんでしたがロックフェラー・センター、メトロポリタン美術館、などなど、(ま)の的確なガイドで一通りのマンハッタン観光ができ、とても有意義なニューヨーク滞在でした。さすがは我が家の頼れる都会担当。ありがとう。ちなみにマンハッタン内では、バスの1日乗り放題券でスイスイとサーフできて便利でした。たまたま休日で交通量が少なくラッキーだったのかもしれませんが、景色も楽しめて地下鉄よりもマル印です。

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というわけで帰路に就き、予定通りにリンカーン大統領が「人民の人民による人民のための政治」と演説した南北戦争の激戦地・ゲティスバーグに立ち寄って、アパラチア西麓を走る I-81 をひたすら走って帰ってきました。ゲティスバーグでは、「ここで Union と Confederate が雌雄を決する激闘をしていたのかぁ」などと考えながら目の前に広がる広い広い戦場跡を見て、戦闘は7月1日から3日まで3日間続いたそうなので「ちょうど今のこの時期だから暑かっただろうなぁ」などと、いらん心配をしていました。国の運命がかかっていたのですからね、暑いとか言っている場合ではなかったでしょう。

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広い広い戦場跡 *(ひ)も演説中


ということで片道10時間、トータルの走行距離は1365 マイルというニューヨークへの旅。それにしてもよく遊びました。これでまたよく仕事ができればいいけど、、魂はいまだニューヨークの(ひ)(ま)でした。(ひ)

アイラブニューヨーク!!


(ま)の<3行アメリカ NY編><おいしいアメリカ探した。ニューヨーク旅の街角・世界の味編>
新コーナー「525600」 も合わせてお楽しみください。




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