| Home | 3mikan | 3us-D | 2011 | Tabi | Food | Railbook | Zero mile | Cardboard | Mo41057 | 525600 | Pins | Jamaica | |
![]() ファイル36 Philadelphia, PA(10/10-13/2003) ![]() |
さて、コロンバス・デイの3連休。満を持してフィラデルフィアへの旅です。いつものように金曜日の夕方に出発してボルチモアの空港近く(空港の近くは質が一定していて割安です)で一泊した後、フィラデルフィアへと入りました。道中ドライバー交代で止まったついでに、地図をもらうだけのつもりでペンシルバニアのウェルカムセンターに入ったところ、受付の親切なおじいさんが「ホテルまでの行き方は分かるかね?」と道順を地図に書き込んでくださいました。(ひ)が前もって予習していた道順とは違ったのですが、教えてもらった道は一方通行あり石畳ありの超裏道ながら、全く渋滞もなくサクッとホテルに到着。AAA はじめあらゆるガイドブックで「渋滞を覚悟しろ」と脅されていたのですが、さすがはジモティー。ウェルカムセンターにはまさに適材適所な紳士のあっぱれなファインプレーで、まずは上々の滑り出しとなりました。 それにしても、まちかどフィラデルフィア、歴史を感じさせる古い建物でもきれいに残っていて、またビルの壁もむき出しにせずきれいな絵が描いてあったりして、南部の田舎から出てきた(ひ)(ま)でも散策していてとても気持ちのいい街でした。 さて、フィラデルフィアと言えば、一つとても楽しみにしていたものがあります。それは Philly Cheese Steak。ハンバーガーに次ぐジャンクなアメリカンフードの代表選手のような食べ物ですが、(ひ)は意外と好きで旅先などでよく食べています。その名にも Philly とついているくらいですから、本場フィラデルフィアで食べないわけにはいかないでしょう。しかし若者が集う South Street の Jim's という有名レストランまで行ってみると、ここでも長蛇の行列また行列。これでは時間がもったいないので、我が家の頼れる都会担当(ま)が調査していた、1ブロックも離れていないすぐ近くのアイリッシュバーでいただきました。行列はありませんでしたが、実際に食べてみると本当に美味しかったです。今まで食べていた Philly Cheese Steak は、似て非なる全くの別物でした。ちなみに薄切り肉を手に入れるのに苦労するという日本人の話はよく聞きますが、この Philly Cheese Steak だけは、アメリカンでは珍しく薄切り肉を使っています。 これが本場の Philly Cheese Steak だ! さてさて、フィラデルフィアと言えば、Philadelphia Orchestra。クラシックにはそれほど造詣の深くない(ひ)(ま)ですが、素晴らしい演奏に感動のあまり終わった後でもその場から立ち去りたくない気分になるほどでした。会場がホテルの真ん前で、ちょうどコンサートもあったのでスーツを持参して聴きに行きましたが、本当に行って良かったです。実はちょっと奮発しましたが、その甲斐もありました。素晴らしい。おそらく一生心に残る、いい思い出となるでしょう。うっとりと素晴らしい演奏に酔った後に、ビールでもう一酔いしたことは言うまでもありません。 さてさてさて、フィラデルフィアと言えば、やっぱりフィラデルフィア美術館。さすがに都会だけあって日曜日でも朝から開館しており観光客にとっては非常に助かります(しかも日曜日は入場無料、5ドルほど寄付はしました)。ところが、この日はバスで市内を移動するつもりで1日乗り放題券を買ったのに、市内では映画を撮影中(後述)という理由で美術館へ向かうバスの便は Temporary out of service。結局ぶらぶらと歩いて行く羽目になりました。道中、ロダン美術館があったり並木道がとてもきれいだったりして、気持ちよかったので何とか歩けましたが、ホテルからけっこう距離があったので <ただでさえ美術館は疲れるのに> やっぱり歩き疲れていました。これで映画が面白くなかったら怒るばい。 フィラデルフィア美術館は映画「ロッキー」でロッキーが階段を駆け上った場所でもあります。のぼせな(ひ)は、周囲の人から笑われながらもやっぱり「ロッキー」をしてしまいました。 肝心の美術館の方は、これまた素晴らしいの一言です。広さや展示品の数こそ今まで訪れた他の有名どころな美術館 <ボストン美術館、NYのMet、DCの National Gallery、ロンドンの National Gallery> には及ばないものの、親しみやすく美術品を楽しめる印象を持ちました。特にルノアールやモネ、セザンヌ、ピサロ、ヴァンゴッホなどの印象派の絵は、展示品も多く美術素人の(ひ)でもゆっくりと楽しめました。素晴らしい。またペン大からの借り物という大階段教室で講義のために手術をしている模様を描いた大きな絵は、(ひ)の母校Q大歯学部にも同じような教室があるので「なるほどこんなふうに手術してたのね」とちょっと感心しました。 考える(ひ)* 行けロッキー!* I made it!! さてさてさてさて、フィラデルフィアと言えば、ベンジャミン・フランクリン。多才だった彼の名を冠したフランクリン科学博物館には、TIME 誌で特集を読んで以来、必ず訪れようと思っていました。展示そのものは子供向けでちょっと物足りない感じではありましたが、プラネタリウムと初体験だった IMAX シアター<STOMP>は素晴らしく、これだけでも訪れた価値はありました。 そしてその他の街の名所にもちょこちょこと訪れて、一通り観光することができました。やっとバスの乗り方も要領を得て、何とか一日券の元は取ったようです。南部の田舎町と比べて、NYやボストンのヤンキー達は何となく冷たくて exclusive な印象を持っていた(ひ)(ま)ですが、ここフィラデルフィアはふれあう人々が気のいい優しい方々ばかりで、本当に気持ちが良かったです。ウェルカムセンターのおじいさんで第一印象が良かったこともあるかもしれません。フィラデルフィアにだったら住んでもいいかな。NYも近いし。(けっこう本気) ウィリアム・ペンが「ここだ」と降り立ったという Penn's Landing * 中には入れなかったけど US mint(けちー)* 何とマーケットの普通のお店の中で料理実演中 また、(ひ)(ま)がフィラデルフィアをうろうろしていた時に、センターシティのシティホール周辺では、ちょうど映画の撮影中でした。「National Treasure」という映画だそうです。(ひ)(ま)も写っているかもしれないので要チェックです。シティホールの前でペプシのトラックが写ったら要注意。また、撮影のための通行止めを示す看板には「See you in the movie !」と書いてありました。それからこれもおそらく撮影用なのでしょう、通行止め中の道の真ん中に、あたかも走っているような配列で車が停まっていたのも不思議な光景でした。珍しいチャンスに、ここぞとばかり(ひ)(ま)も道の真ん中で記念撮影。 撮影中 * 主演女優?* 実は全部止まっています というわけで短い滞在でしたが、「フィラデルフィアと言えば」思いつくくらいのフィラデルフィア初級編はクリアーすることができたように思います。ペン大とかにも行ってみたかったし、まだまだ満喫したい気分でしたが、そういうわけにもいかないので帰路に就きました。ありがとうフィラデルフィア。また来るぜ。 フィラデルフィアからの帰り道には、ランカスターという町の郊外で文明を拒絶しながら自給自足で暮らしているという、アーミッシュの村に立ち寄りました。移民した当時からのライフスタイルを崩さずに、今でもドイツ語を話しながら文明から隔離して生活しているそうです。その割には妙に観光地化されていてお屋敷などもご立派でした。特産のキルトは驚くほど高価でした。しかし、まるでアルプスの少女ハイジからそのまま出てきたような、アーミッシュ村の方々は非常に印象的でした。また、彼らは写真を撮られると地獄へ堕ちると信じているそうなので、本当は左下の写真は反則です。彼らの移動用の馬車を後ろから控えめに撮影したので大目に見てください。それにしてもびっくりするほどの数の観光客が訪れており、いくら文明を受け入れないとは言っても、避けられない現実が目前にあるようです。 というわけで、またまた楽しい3連休でした。トータルの走行距離は 960 マイル。それでもガソリン代は40ドルそこそこなのでありがたい限りです。それから実は、出発前になかなかホテルが決められずに行くかどうか迷ったこともありましたが、直前になって Expedia.com でセンターシティのド真ん中に超お得なお値段のダブルツリーを取ることができました。立地は文句なく素晴らしく、部屋も嬉しくなるくらい広くて、まさに超ファインプレー、Expedia 様々です。 基本的に泊まりがけの旅をカウントしていますが、今回でこの「旅するふたりの東西南北」のレポートも 36 回目になりました。途中2度ほど日帰り旅行もありますが、書いていないキャンプなど差し引きして、これまで3年弱の滞在でこの数ですから、月に一回プラスアルファくらいのペースで出かけていることになるのでしょうか。どの旅もとてもいい思い出です。(ひ) |