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ファイル24 Savannah, GA〜Charleston, SC(11/8-11/2002)



この週末は月曜日のベテランズ・デイを利用して、ジョージア州サバンナまでの旅に出かけてきました。サバンナはチャールストンと並んで古い町並みが保存された美しい町として名高く、毎年かなりの数の観光客が訪れるそうです。毎度お馴染み"Just Married"の車もいました。(ひ)(ま)家は前年フロリダに行った時には素通りしてしまいましたので、いつかは行ってみたいと常々思っていました。距離は車で5時間強、このちょっと長めの週末を利用して行くのにはちょうど良い距離です。いつものように金曜の夕方から出発しました。

サバンナの地図を広げると、1ブロックを公園にした「スクエア・ガーデン」がいくつも並んでいるのがすぐに見て取れます。道路はこのスクエアをちょうど縦横に串刺しするように走っていますが、車はスクエアをよけるようにして回りながら進まなくてはなりません。このパターンは他の街では見たことはないですね、ヨーロッパにはあるのかな?
サバンナに到着後、そのようなスクエアの中でまず「Chippewa Square」と呼ばれる場所に向かいました。ここは映画「フォレスト・ガンプ」で、白い羽根が空から舞い降りる冒頭のシーンが撮影された、まさにその場所です。残念ながらフォレスト・ガンプが人生を語ったバス停のベンチはもう無くなっていましたが(撮影2週間後に花壇になってしまったらしい)、実際にはスクエア・ガーデンを囲む道は一方通行なので映画のような方向でバスや車が通ることはないと発見したり、バックに写る銅像近辺に歩くエクストラの気分になって公園を歩いてみたり、写る角度からその建物の実物を確認したりとひとしきり楽しみました。同じベンチに座ることを楽しみにしていた(ひ)は、仕方がないので同じ公園の別のベンチにぼけっと座り、フォレスト・ガンプになった気分を味わいました。

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そして次は街の名所、サバンナ川沿いのリバー・ストリートに向かって歩きましたが、その途中でも、いくつかスクエアを通過しました。「Johnson Square」というところでは、この日の晩に行われる結婚披露宴に備えて準備が進められていました。こんなきれいなところで結婚式ができるとはなんとうらやましい。テーブルセッティングなどとても可愛らしかったので、しげしげと眺めて研究してきました。こんな公共の公園で結婚式ができるのですね、ちょっと不思議ですが感心します。
リバー・ストリートの一本手前ベイ・ストリートとリバー・ストリートの間は、急な崖(地理用語では河岸段丘)になっています。階段を下りていよいよリバー・ストリートに着きました。通り沿いにはたくさんのお店などが並んでいました。覗きながら歩いているだけでも楽しいです。ちょっと歩き疲れたところに、昔ながらの瓶で売っているダイエット・コークがあったので、2人で1本飲みました。もう日本ではビン入りのジュースなんて売っていないでしょうね。ハロウィーン用の巨大カボチャもまだ残っていました。川沿いの公園でちょっと休憩。そしてギリシャ料理のレストランでちょっと遅い昼食をとりました。

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次に向かったのはもう一つの名所、シティ・マーケットと呼ばれるエリアです。広場ではかなり上手な2人のおじさまがカントリーを歌っていました。街を歩きながら薄々感じていたのですが、サバンナは芸術の街としての顔も持つようです。アート・ギャラリーやアートの学校もたくさんありました。そんなサバンナを反映してか、シティ・マーケットには観光客相手に美術品を売っているお店がたくさんありました。

そしてこの日は午後5時過ぎにチェックインした後は、ホテルでゆっくりしていました。今回の宿はインターネットの割引価格で見つけた「Homewood Suites」というホテルでした。これがまるで家にいるようにリラックスできて、たいへん良かったです。キッチンもフル装備で備わっていたので、持ってきた食材で晩ご飯を用意して食べました。
それにしても、なんと暖かいのでしょう! 確かにNCから車で5時間ほぼまっすぐ南下したので、おそらく福岡 - 鹿児島間以上の距離ですが、それにしても11月で夜になってもTシャツで外に出れるとは、まさに楽園です。

サバンナ2日目も、午前中は街の散策をして、昼食の後、午後2時から「ドルフィン・マジック」という船に乗る予定にしていました。サバンナ川のクルーズ船に乗るつもりだったところを、前日親切にも話しかけてきて観光相談をしてくれたおばさんが、「クルーズは年寄り向けで退屈だわよ、ドルフィン・マジックに乗りなさい、川から街の景色も見えるし、外海に出て灯台やイルカを見ることもできるから!」と薦めてくれたのです。パンフレットにも2時出航、と明確に書いてあったので、まるきりそのつもりでスケジュールを立てていました。

ということで、まずはサバンナ市内の散策です。
マーサー・ハウスという有名なお家。代々いろいろな有名人がオーナーだったそうです。オードリー・ヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」の主題歌「ムーン・リバー」もこの家で作曲されたとか。パーティが行われていた時には全ての窓際にろうそくが点り、それは美しく優雅な雰囲気をかもし出して、外には通行人の人だかりができていた、という逸話もありました。残念ながら今は中には入ることはできません。

それにしても普通に通りがかった道沿いにある家々が、とてもきれいです。お庭も丁寧に手入れされていてきれいでした。普通の一般家庭のお庭に大きなカメラを据えた若い兄ちゃんも「サバンナで最も美しい庭だ」と言いながら写真を撮っていました。たしかにそう思えるくらいきれいでした。
そしてなぜか地元民に絶大な人気のカフェ「Clary's」には、この日も長い行列ができていました。

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そして、前日に引き続きリバー・ストリート方面へ向かいました。サバンナ川河畔にある名物の、ウェービング・ガールの像で記念撮影。その昔、船の事故で亡くなった恋人へ向けて、サバンナ川にむかって手を振り続けていた女の子がいたそうです。とっても気持ちの良い昼下がり。この頃にちょうどお昼の12時過ぎ、これからランチを食べて2時にちょうどいい時間でした。
ところがところがっ!!!
ランチに向かおうとしたまさにその瞬間、目の前のサバンナ川を「ドルフィン・マジック」の船が、楽しそうなお客さんをたくさん乗せて過ぎて行くではありませんか!「あれ?」と思いながらも「2時までに帰ってくるのかな?」なんて楽天的に考えて「ドルフィン・マジック」の出発場所に行ってみたところ、看板に「本日の出発時間 12時」とだけ書いてありました… もちろん2時発のものはありません… やられた。個人所有のクルーザーでやっている個人の商売ですから、船長の胸算用一つで「うん、明日は12時だ」となればパンフレットに書いてある時間なんて全くアテにならないのがここアメリカです。そんなことは百も承知だったはず。パンフレットには船長の携帯電話の番号もあったので、前の日か午前中にでもかけてみて聞いてみるべきでした。う〜ん、何たる初歩的ミス!

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というわけで、残念ながらドルフィン・マジックには乗り損ねてしまったので(生まれて初めて海で泳ぐイルカが見れると思ったのに…)、せめて車でビーチ方面に行って灯台でも見よう、ということにしました。目指すは Tybee Island Beach(タイビーアイランドビーチ)という、サバンナからは車で約1時間半、サバンナ市民が気軽にバケーションを楽しむところです。

そして到着、ピアのあるところまで行ってみると、なんとそこではこれでもか!というほどの凧、凧、凧。何かのお祭りかと思ったほどでしたが、特にそういうわけでもなく、凧揚げ好きな人たちが勝手に楽しんでいるようです。確かにビーチは風が強く吹いていますから、凧揚げには好都合ですね。それにしてもタコの凧があったのには笑いました。アメリカ人にとっては Octopus と Kite で全くの別物なのだけど、やっぱり(ひ)(ま)にはシャレのように見えてしまってしかたありませんでした。
サバンナ市内でもそうでしたが、ビーチもとても温かく、11月というのにTシャツ一枚でした。驚くことに泳いでいる人もいたほどです。念のためにもう一度言っておきますが、今日は11月10日です。

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そしてもう一つのお目当て、灯台に向かいました。NCのアウターバンクスにある灯台は登ることはできませんでしたが、このタイビー・アイランド灯台は上まで登ることができます。やった!
というわけで元気に登りはじめました。やっぱりけっこうきつかったです。灯台守たちはその昔、灯をともすための燃料を何ガロンも抱えて毎日このスティープな階段を登っていたと言うから驚きです。そして頂上に到着。期待通り、最高の眺めでした。その後は灯台守が暮らしていたという家や、またも隣接する南北戦争時代の要塞などを見学し、サバンナ市内へ戻りました。ちなみに元・灯台守の姪っ子さんがこの家で結婚式を挙げたそうです。子供の頃ここに遊びに来るのが何よりの楽しみだったとのこと。(ひ)もその気持ちはよく分かります。灯台守にとっても、孤独な任務の中で彼女の存在はどんなに励みだったことでしょう。いい話です。

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サバンナに戻ると時計の針は午後6時、7時半から市内各所でスタートする、その名も「ゴースト・ツアー」に出かけるのにちょうどよい時間です。ドルフィンマジックの反省もふまえ、前もって電話で予約して時間と集合場所を確認し、夜のサバンナへ向かいました。
サバンナは多くの幽霊が棲む場所として有名だそうです。今はレストランになっている建物にも、以前の住人の幽霊がほぼ毎日やってくるそうです。最も確実に幽霊に会える時間は日曜日の午後7時くらいだとか。それってまさに今この時間じゃないですか!
ゴースト・ツアーとは言っても、結局はガイドさんについてまわって幽霊にまつわるお話しを聞くだけで、特にお化け屋敷のようなアトラクションはありません。サバンナで最も多くの幽霊がいるというレストランの、その2階の窓にシルエットが写る仕掛けがしてあったくらいです。

というわけで、一通りのサバンナ観光をすることができました。街自体はそれほど大きくはないので、これだけ時間があるとゆったりと楽しむことができました。ホテルも我ながらグッドチョイス、朝食もフル・ホットで美味しかったので大満足です。旅を楽しむにはまず腹ごしらえから。

そして月曜日、サバンナを後にして帰路につきました。道中、以前の宿題を帳消しにするためチャールストン郊外にあるプランテーション・ハウスに寄る予定を立てていました。立ち寄ったのは「マグノリア・プランテーション」、メインの邸宅を中心に広大な敷地がプランテーションの名残として保存されていました。「ネイチャー・トレイン」というトラムに乗って敷地内の沼地をまわるツアーにも行きましたが、フロリダのエバーグレイズ国立公園のミニチュア版、といった感じで特に新しい印象は受けませんでした。南部に住んでいると、海岸線ではこういう沼地(ベイヨー)はどこそこで見かけます。(ひ)(ま)も南部慣れしてきたのでしょうか。

そしてメインのハウス・ツアー。アトランタのスワンハウスとは対照的に、内部も家具や食器の調度品が良く保存されており、たいへん見応えがありました。(ひ)のお気に入りはテーブル・セッティングが目に眩しいダイニング・ルームと、チッペンデール製というデスク。こんな食卓で食事と会話を楽しんで、こんな机にマッキントッシュを置いてデスクワークしたいものです。毎日 12 時間でも働いちゃいます。やっぱり南部のプランテーション・オーナーはお金持ちだったのですね。他にも見どころは盛りだくさん。全ての家具という家具に、いつどこでどの職人の手によって作られたか、どういう背景でこの家に持ち込まれて来たか、という記録が明記してあり、入場料は驚くほど高かったのですが、これだけのものを見せられるとそれも納得という気がしました。

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このハウス・ツアーの後、庭園のお散歩に出かけましたが、途中で天気予報通りの時間きっかりに雨が降ってきました。庭園と言っても順路通りに回ると2時間もかかる広大なガーデンです。仕方がないので大きな木の下で雨宿りをして、小降りになったところを走って車に戻り、これにて今回の旅も終了ということになりました。これまた盛りだくさんの、満足な旅となりました。(ひ)




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