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真夜中のカノーリ ボストン食べ歩き《前編》



さて、今回はボストンの食紀行。あちこち出かける(ひ)(ま)家ではあるが、友人がいる土地に行くのは初めてとあって、今回は(ひ)(ま)以外にも3組の登場人物をご紹介。

・T夫妻 (ひ)の日本での元同僚。
・M夫妻 (ひ)のアメリカでの元同僚、香港系カナダ人と純粋カナダ人のカップル。
・師匠  ボストン在住経験もある、旅行誌にも記事を書くグルメなお方。このHPの貴重な読者。

ボストンは独立戦争の舞台になった歴史ある土地(京都と姉妹都市)であると同時に、ハーバードやMIT始め多くの学生が集まる若い街でもある。食べ物にはあまりこだわりがない土地、とも言われているらしいが…とにかく出発!(今回は、アイテムごとにご紹介。)


ボストンと言えば…

港町なので、何をおいてもシーフード。レストランも多い。州の山岳部ではクランベリーの栽培がさかん。


ロブスター

ボストンといえば、ロブスター。当然お高いのだけれど、やっぱり食べたい。大きなハサミをゴムバンドで留められ、水槽に入ったロブスターを見ると食欲も湧いてくる。まずは値段も手ごろなチャイニーズで。「オーシャン・ウェルス(訳すとその名も「海の幸」レストラン)」で、ネギとしょうがと一緒に炒められた、ぶつ切りの真っ赤なロブスターが登場。周囲を見回すと、誰もがこの一皿を頼んでいる。身がプリップリ。ロブスターの身から出たエキスの混ざったソースもおいしくて、白ご飯を頼んで豪快に食べる。

数日後、次はアメリカンのロブスターを味わおうとして(アメリカン・スタイルは、ゆがいたロブスターに溶かしバターをつけて食べるスタイル)歩きつつ、「でもさ、ロブスターってそんなに言うほどおいしいかな?」と(ま)。「え、(ま)もそう思ってた?実は僕もそこまで好きじゃない」と(ひ)。そう、今までアメリカで何度か食べたことはあるものの(そして「私は今、ロブスターを食べている!」という事実に感動していたものの)、海老の身が巨大になったようなもので、殻をむく手間は省けるものの、独自の匂いもあるし、そこまで高いお金を出して食べるものでも無いような気がするのだ。きっと超おいしいロブスターを食べるとまた考えも違うんだろうけど。「でもさ、伊勢海老の刺し身なら高いお金払っても食べたいねぇ。」などとと言いながら(嗚呼、日本人。)、さっさとロブスターはパスした(ひ)(ま)家であった。

bos bos ロブスター 使用前と使用後


クラムチャウダー

クラムとはハマグリのこと。ハマグリのぶつ切りとさいの目切りにしたポテトなどの野菜を一緒に煮込んだのがクラムチャウダー(日本で言うところのシチューみたいな感じ)。アメリカには「マンハッタン(トマト味)」と「ニューイングランド(クリーム味)」の2種類あるが、当然ながら、ボストンには「ニューイングランド」しかない(ボストンはニューイングランド地方です)。ちなみに我が家は断然ニューイングランド派。ボルチモアのカニ屋、NYのオイスター・バーで鍛えた(?)クラムチャウダー好きの舌でいざ出陣。

まずは、観光客で賑わうクインシー・マーケットに並ぶフード・コートで、パンをくりぬいたポットに入ったクラムチャウダーにトライ。多くの人が食べているし、見た目は確かにいい感じなのだが…「お、おいしくない!」日本のクリームシチューが水で薄まったような味、歯ごたえのないクラム(みたいなもの)。ああ、観光客相手の、質を無視した商売だわー、とガッカリ。

おいしいクラムチャウダーを食べずして帰れない!とリベンジよろしく意気込んで入ったのは、ボストンのあちこちにありながら評判も上々のチェーン店「リーガル・シーフード」。これこれ、これなのよ!と云いたくなるような、クラムの苦味も含んだネットリとした食感。スプーンですくう度にある本物のクラムのかけら。小さいカップで満足できるコク。シアワセだー!

ちなみに、ものは試しとホテルの近くのボストニアン御用達のスーパー"Shaws"のお持ち帰りクラムチャウダーも試してみたところ、味は最初のもの(水で薄めたシチュー)と変わらないものの、噛めば噛むほど味が出るクラムのかけらはこちらのほうが上。

今回はこの3つしか食べなかったけれど、比較すると 
リーガルシーフード>>>>>>>>>shaws>クインシー・マーケット
ってなトコロ。という訳で、おいしいクラムチャウダーに出会うには、いくら名物とは言え、少々割高でもレストランの方がハズレがなさそう、と言うのが結論です。

bos bos クラムチャウダー ハズレと当たり


その他、シーフード

キャット・フィッシュ(ナマズ)やらエビやらイカやら、いろいろとトライ。お刺し身で食べる訳ではないので、結局お店の味付けに寄るところが大きいのだけれど、どれもおいしかった。やっぱり港街のレストランは、海の幸のおいしい味付けを知っている。


クランベリー

ブルーベリー程の大きさの、赤い実がクランベリー。マサチューセッツの名産。とは言っても、クランベリー・ジュースはアメリカどこでも売ってあるし、クランベリー・ソースは感謝祭のターキーに必ず添えられる甘ったるいジャム。しかーし、T夫妻からお土産に頂いた「クランベリー3点セット」はそのイメージを打ち破るに十分なインパクトだった。まず「クランべリー・ジュース」。フレッシュ・スクイーズド100%のものを飲みたい、という(ま)の無謀な申し出に、用意してくれた100%ジュースの色はほとんど褐色。一口飲む度に「あーっ」「うーっ」と唸るほどの強烈な酸っぱさ。栄養表示欄を見ると、それでも砂糖が入っているらしく、栄養分的には鉄分が豊富らしい。普段薄めて売られているわけがよーく分かった。続いての「クランベリー・チョコ」。これはドライ・クランベリーをチョコレートで一口サイズに包んであって、日本で見るレーズン・チョコみたいな感じ。酸味と甘さがいいバランスで、食べだしたら止まらないおいしさ。最後の「ドライ・クランベリー」はまだ開けずにとってあるけれど、T夫妻、どうもありがとうございました!これで名物クランベリーも満喫です!


地ビール

20年前にボストンの1件の地ビール店から始まって、今では全米のスーパーで買える「サミュエル・アダムス」という名前の有名なビールがある。その地ビール屋に張り切って行ったところ、何と1年前に閉店したらしい。落ち込む(ひ)。未だにいろんなガイドで紹介されているのは何故?!

翌日T夫妻が連れて行ってくれたのは、フェンエイ・パーク(野球場)の近くにある地ビール屋。宿敵ヤンキース戦の開始直前で盛り上がる観衆に混ざって飲むビールのグラスには、何とブルーベリーがプカリ、プカリ。よく見ると、別の人のグラスにはスイカが一切れ沈んでいる。この店の名物らしいフルーツ・ビール、かすかに匂いや味もする。いやー、都会には面白いものがあるものです。(もちろん、普通のビールもアリ。味もGood。)

bos bos bos
(ひ)の好物フィッシュ&チップス * クランベリー3点セット * ビールに浮かぶブルーベリー


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